無力[語句情報] »
無力
「無力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無力の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
。
「こう云う結婚難の起るにつけても、しみじみあたしの考えることは日本の小説家の
無力さ加減だわね。教育を受けた、向上した、そのために教養の乏しい男を夫に選ぶこと....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
あろうか?
理性
理性のわたしに教えたものは畢竟《ひっきょう》理性の
無力だった。
運命
運命は偶然よりも必然である。「運命は性格の中にあ....
「星座」より 著者:有島武郎
で操《あやつ》られていると思うと渡瀬は心外でたまらなかった。純潔――そんなものの
無力を心でつねに主張している彼には(そして彼は十七歳の時から立派に純潔を踏みにじ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
るのだろう。……結局それは私自身ではないか。 思えばそれは寂しい道である。最も
無力なる私は私自身にたよる外の何物をも持っていない。自己に矛盾し、自己に蹉跌し、....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
慣れて社会制度は全く固定し、インドの如きは今なお四千年前の制度を固持して政治的に
無力となり、少数の英人の支配に屈伏せざるを得ない状態となった。 北種は元来、住....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
等は、噛んで吐き出すように、云った。この帝都の惨状を、振りかえっては、あまりにも
無力だった帝都の空の護りへの落胆を、その飛行隊の機影に向って抛げつけたのだった。....
「地球盗難」より 著者:海野十三
だった。磁力砲の前には博士自慢のロケットも、まるで風に吹きとばされる羽毛のように
無力であった。その無惨きわまる空中の翻弄ぶりは、塔の天井にある大きな電子望遠鏡を....
「今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
った次第であります。つまり、われわれが完全に地下に潜ることによって敵の空軍を全然
無力化させることに成功したわけであって、これにより、われわれの国家は、いよいよ安....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
者アーノルド手記” “不可視戦車鎮圧に出動の第五十八戦車兵団全滅す。空軍の爆撃も
無力。鎮圧の見込全然なし” “怪犯人の容疑者たるルス嬢とベラント氏は昨夜|私刑さ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
人は勝って情を知る。貴下はもう完全に敗けたのだ。ピストルには手が届かない。貴下は
無力だ」 「なぜ斬らないのか、余には分からぬ」 「分からないでもよろしい。飛行島....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
った頃から、私は何となく皮肉な成行きを気にするようになりました。 本当にまだ
無力な幼稚な自分の名があまりに世間的に知られる事が恐いのと同時に、なぜ充分に認め....
「雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
に資本家側の準備不足がある。 この準備不足が実際的には機械的不備、その他経済的
無力となつて日夜仕事の遂行を妨害しているのである。 彼らは損してもうけることを....
「瘤」より 著者:犬田卯
…というほどの覇気のある者も、まだ、ついにいなかったのである。 そういう村民の
無力、意気地なさを嘲笑するもののように、さらに彼らの無けなしの金を捲き上げる計画....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
キ騒いだって海千山千の老巧手だれの官僚には歯が立たない、」と二葉亭は常に革命党の
無力を見縊り切っていた。欧洲戦という意外の事件が突発したためという条、コンナに早....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
西洋にあるか無いかは知らないが、よしんばあっても今日の彼らの文明に対しては恐らく
無力であろう。戦争の本義はどこまでも王道文明の指南に俟つべきである。しかし戦争の....