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無力感
「無力感〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無力感の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「光と風と夢」より 著者:中島敦
ない。私が立去ったあとでは、屹度《きっと》舌でも出しているに相違ない。 自分の
無力感が、いたく私を噛む。この愚劣と不正と貪慾《どんよく》とが日一日と烈しくなっ....
「今日の読者の性格」より 著者:宮本百合子
いる昨今の皆の感情も、予測のつかなさと不安定の感とその現象に対する一市民としての
無力感とに於て、明らかな時代の感情の色調を帯びている。 あらゆるものが強い旋回....
「バルザックに対する評価」より 著者:宮本百合子
文学運動の一時的後退は、ブルジョア・インテリゲンツィア作家達をも、社会的な混迷・
無力感に悩したのであった。 今日は既にプロレタリア文学の領域においても、ブルジ....
「二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
て知識階級の囁くを聞く、此の〈暴〉力の前にいかに吾々の無力なることよと、だが此の
無力感の中には、暗に暴力|讃美の危険なる心理が潜んでいる、そして之こそファッシズ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
私が時代精神の圧力に対して抱きつづけた対抗と緊張と恐怖との肉体的感覚や、暗澹たる
無力感や、それにもかかわらず働きつづける批評的意識やを思いおこして、自分自身がい....