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「無双窓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無双窓の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
伸子」より 著者:宮本百合子
。雨の中に、湯の香がいつもより強くただよった。子供の時分、夏の嵐を踏台に乗って、無双窓から熱心に眺めた伸子は、懐しくそんなことを思い出したりした。 佃はそのよ....
日は輝けり」より 著者:宮本百合子
っかり、永年の積り積った苦労に打ち負かされてしまったのである。 お咲の部屋の、無双窓の下に敷いた床から離れることは、ほとんど出来ないようになった孝之進は、急に....
子猫」より 著者:寺田寅彦
不愉快であった。 物置きの戸をはげしく引っかく音がすると思っていると、突然高い無双窓に三毛の姿が現われた。子猫をくわえたままに突っ立ち上がって窓のすきまから出....
獄中生活」より 著者:堺利彦
間堂を思い出させるような建物である。監房は片側に十個あるだけで、前は廊下を隔てて無双窓になっている。房内は十二畳ばかりで、前後は荒い格子になって、芝居の牢屋の面....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
にして、引けば開く、押せば閉づるだけの単純な仕組み、大工さんのテクニックで言えば無双窓、くわしくは無双連子窓《むそうれんじまど》というあれなんです。風を避けるた....
追憶」より 著者:宮本百合子
。 足の裏の千切れて仕舞いそうなのを堪えて探り足で廊下の曲り角まで行くと右側の無双窓の閉め忘れた所から吹き込む夜の風が切る様に私に打ちかかって、止め様としても....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ここの家は目白とちがって、どの窓も開けっぱなしは出来ません。だからわずかに雨戸の無双窓をすこしあけておきます。やっぱり早ね早おきはやって居ますから、どうぞ御安心....