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無宗教
「無宗教〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無宗教の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日は輝けり」より 著者:宮本百合子
響く。心も体も、しゃんとして働ける。 浩は元来、仏教も基督教も信じてはいない。
無宗教者であるともいえる。けれども、彼の衷心の宗教心は非常に強い。強いだけ、それ....
「ある遊郭での出来事」より 著者:若杉鳥子
片影も被せられてない血みどろの若い女の屍体が、厳然と置かれてあるではないか……。
無宗教の葬式のように、お経を読むでもなく香を焚くでもなく華を手向けるでもない、悼....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
訳書などを見て、多少智識を博めたので、いよいよ信仰というものはなくなって、むしろ
無宗教という事を自分ながら得意としていた。が、一般の人間は何らかの宗教心のあるの....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
禅師の『一休|骸骨』『一休草紙』などによって、宗教を知り始めたことである。そして
無宗教を知り――無というよりも空、即ち昨日は無、明日は空、ただ現在に生き、趣味に....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
から》望みをかけてはいなかった。クリストフの宗教的な自由な天才と、エマニュエルの
無宗教的な自由な天才とは、異なった道を通って、同じ親和的な晴朗の域に達していた。....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
立っている。「沙漠の老人」と土耳古美人とは私を祠へつれて行って私に拝めと云った。
無宗教の私は云われるままに祠に向かって三拝した。 と老人が私に云った。「若者よ....
「春雪」より 著者:久生十蘭
なるのね。爆撃で死ぬか、焼け死ぬか、射ち殺されるか……それは覚悟していますけど、
無宗教のままで死ぬのが、怖くてたまらないのよ」 兄の細君は、代々、京都のN神社....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
てが仏教徒に限ってもいなく、またクリスト教徒に限ってもいない。神道側の者もあれば
無宗教の者もないではない。かように複雑である。それで特殊な宗教を超絶した一般的普....
「自由の真髄」より 著者:新渡戸稲造
面の智識を味《あじお》うた人で、文士とはいいながら学術的素養が甚だ深い。しかるに
無宗教論で有名であったが、先頃始めて神に関する一書を出して大《おおい》に基督教《....