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「無定形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無定形の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
機械」より 著者:横光利一
ち暗室の中には私の苦心を重ねた蒼鉛と珪酸ジルコニウムの化合物や、主人の得意とする無定形セレニウムの赤色塗の秘法が化学方程式となって隠されているのである。それを知....
俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
俳句というものの活動の天地を限定するかのような錯覚を起こさせる。近ごろいろいろの無定形無季題短詩の試みがあるのは多くはこの錯覚によるのではないかと想像される。し....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ぬらりとして、少しの圧力にもくぼみ、しかもなんらの痕跡《こんせき》をも残さない、無定形な塊《かたまり》にたいしては、いかんとも方法がない。あらゆる思想、あらゆる....
」より 著者:中谷宇吉郎
る彼の観測にも、後述のような不規則な形のものや、立体的に発達したものや、あるいは無定形に近いものがあったのであろうが、彼はそれらの顕微鏡写真は殆ど撮らなかったよ....
粉雪」より 著者:中谷宇吉郎
ど水平に飛ぶ。このような時の雪の粒の一つを顕微鏡の下で調べて見ると、多くの場合は無定形である。時々樹枝状の結晶の枝の痕跡が見えることがあるが、全体としてはひどく....