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無尽
「無尽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無尽の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ような奇怪の麻酔《ますい》の力を持っている。思想とか礼儀とかにわずらわされない、
無尽蔵に強烈で征服的な生《き》のままな男性の力はいかな女をもその本能に立ち帰らせ....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
す」 「非常推進か。それでどうしようというのかネ」 「ミルキ国の地下には、金鉱が
無尽蔵に埋没されています。あれをこの際向う一週間で全部採掘するのです」 「誰が採....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
「そこでお前さん、何だって、世帯をお仕舞えなさるんだか、金銭ずくなら、こちとらが
無尽をしたって、此家の御夫婦に夜遁げなんぞさせるんじゃねえ、と一番しみったれた服....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
、壊れ易い土の穴に最後の隠れ家を求めるのだ。私の心もまた兎のようだ。大きな威力は
無尽蔵に周囲にある。然し私の怯えた心はその何れにも無条件的な信頼を持つことが出来....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
の空を眺めることが出来た。その真暗な空には、今も尚、照空灯が、青白い光芒を、縦横
無尽に、うちふっていた。高射砲の砲声さえ、別に衰えたとは思われなかった。なんだか....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
糧、霊魂の糧である。金に換えたら幾何のものでなくても、其存在の効果は無際涯である
無尽蔵である。此の焼けて灰となった書籍の一冊を読んで大発明をし、大文章を書き、大....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
の、ムビウム。 そのムビウムは、果して緑川博士の予想通り、この大ムーア彗星には
無尽蔵といってもいいほどあるのだ! * 総員四万名に余る未曾有の大宇....
「人造人間事件」より 著者:海野十三
から細々とした機械がギッシリ詰っていて、その間を赤青黄紫と色とりどりの紐線が縦横
無尽に引張りまわされているのであった。なんという複雑な構造だろう。竹田博士の素晴....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
四ツ目あたりに咲き掛けた紅白の牡丹も曇ろう。……嘴を鳴らして、ひらりひらりと縦横
無尽に踊る。 が、現なの光景は、長閑な日中の、それが極度であった。―― やが....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
ないが、その風だから手拭きに出してくれるのが、鼻紙の配分をするようさね、潰れた古
無尽の帳面の亡者にそっくり。 一度、前幕のはじめに行って、手を洗った時、そう思....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、芥穴を自然に躍った、怪しき精のごとき南瓜の種が、いつしか一面に生え拡がり、縦横
無尽に蔓り乱れて、十三夜が近いというのに、今が黄色な花ざかり。花盛りで一つも実の....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
て、造化広大の恩人も木も石も金もともに燬くるかと疑わるる炎暑の候にまたかくの如く
無尽の涼味を貯えて人の取るに任すとは有難き事なりと、古人の作中、得意の詩や歌を誦....
「瘤」より 著者:犬田卯
ち、半分は手放さなければ村の信用組合、F町の油屋――米穀肥料商――農工銀行、土地
無尽会社、その他からの借財は返せなかった。三円五円という村内の小作人への貸金、年....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
えるのは、伯東港の上にそびえる峰であった。) 九、南米東部客中 堪衣、天産蔵
無尽、奈何人住稀。 (九、南米東部客中 驚くべきことに南米の地は、至るところ資....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
熔鉱炉を要しない高周波や上島式の如き世界独特の方法が続々発明せられている。石炭は
無尽蔵であり、液化の方法についても福島県下に於て実験中の田崎式は必ず大成功をする....