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無差別
「無差別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無差別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
知っていることと云わなければならぬ。のみならず男女の差別よりも寧《むし》ろ男女の
無差別を示しているものと云わなければならぬ。
服装
少くとも女人の服....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
国方面の航空基地、あるいは航空機工場を目標としていたが、五月十四日以後再び大都市
無差別爆撃を開始し、戦略的効果をねらうに至り、五月十四、十七日名古屋に、二十三、....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
供も来るというわけで、師匠によっては武家と町人との席を区別するところもあり、又は
無差別に坐らせるところもありましたが、男の子と女の子とは必ず別々に坐らせることに....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
だからな。いいかえ、いいかえ、他人のものなんだ! そいつを自分の物にする! 自他
無差別さ。平等不二さ。……小判、大判、太鼓判と来ては、どいつもこいつも、血眼にな....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
の争闘場裡である」と聞いたとき慄然として戦いたのである。しかしまた本体界の意志を
無差別、渾一体のものとして認めた彼はなんとなく私の心の動揺を静めるようにも思われ....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
なくっちゃ、利かないかね。」 「そりゃ……色恋の方ですけれど……慾の方となると、
無差別ですから、老年はなお烈しいかも知れません。 分けてこの二三日は、黒焼屋の....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
乍ら、しかしそのお受持がそれぞれ異うのでございます。こちらの世界をたった一つの、
無差別の世界と考えることは大変な間違いで、例えば邇々藝命様に於かれましても、一|....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
に対する待遇は、食事はもちろん、寄宿舎の居室、寝具もことごとく同一で、さらにこの
無差別待遇は職長と弟子の場合においてももちろん変りはありません。そうして私自身も....
「一枚絵の女」より 著者:国枝史郎
いたしました。そこでわたしは仏門に入り」……と。 ――けだしあの時源空が、人間
無差別の悟りに徹し、死を覚悟した尊い態度がおきたや三十郎の心を打って、死をまぬかれたものらしい。....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
や伽藍の形を描いていた。 (諸法を具足すれば円満の境地であり、円満の境地は、一切
無差別、平等の境地であり、この境地へ悟入った人間には、不平も不安も不満もない。そ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
ましたが、当時師匠の台所は師匠の妹のお勝という婦人が仕切っていますからいかに奥店
無差別の平等主義な家庭であっても、そう勝手に台所の権利を攪乱するわけには行きませ....
「妻」より 著者:神西清
原則の側から見るのだ。満腹している者が盗もうと飢えた者が盗もうと、法律にとっては
無差別だ。」 「そ、そう……」とイ※ーヌィチはどぎまぎして口ごもった、「無論それ....
「童話を書く時の心」より 著者:小川未明
は、いかなる種類の話にも大抵興味を持つものです。空想し易く、ものを見るのに比較的
無差別であり、何ものにも同情し易いからにもよるが、それにしても、いろいろな意味で....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
ろう。あの狭隘さは、あの某々雑誌の喧々囂々はいったい何事であろう。あの無秩序な、
無差別な、玉石も真贋も混淆したあの評価は、あの妥協は、あの美に対する放恣な反逆は....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
し「美味い」にも段々があって、味覚の程度も、生得的にひとりひとり違っているから、
無差別に断を下すわけにはいかない。年齢差という感覚の相違もあって、美味い、不味い....