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「無徳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無徳の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
春の盗賊」より 著者:太宰治
。ウエークフィルドの牧師ほどの高徳の人物でさえ、そうである。いわんや私のごとき、無徳無才の貧書生は、世評を決して無視できない筈《はず》である。無視どころか、世評....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
万事を終る手筈になっておるのであります。 狭山九郎太氏よ。 かくの如き無恥、無徳、ほとんど一片の同情にだも価しない売国奴の小生が、正義、法律の執行官たる貴下....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
は大革命の当時からナポレオン時代を通じて活躍した男ですが、彼の特長は全くの無節操無徳義であり白昼公然の裏切りであり、しかも実行力にとんでいて人心の帰趨を観るに敏....
血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
云い云い静かに歩み寄って、縁へ腰をかけた常陸介と、押し並ぶように腰かけたのは、無徳道人事石川五右衛門であった。 ちょいと五右衛門は主殿の方を見たが、 「相変....
郷介法師」より 著者:国枝史郎
右衛門だ」 すると今度は法師の方でポンとばかりに手を拍った。 「うん、そうか、無徳道人だったか」 「郷介法師、奇遇だな」 「いや、全く奇遇だわえ」 「私はお主....
五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
を出したのは、言語道断云うばかりもない。……名は何んというな、其方の名は?」 「無徳道人石川五右衛門。京師の浪人にございます」 「おおそうか、見覚え置く」 で....
中津留別の書」より 著者:福沢諭吉
子を愛するを知て子を愛するゆえんの道を知らざる者というべし。結局その子をして無智無徳の不幸に陥らしめ、天理人道に背く罪人なり。人の父母としてその子の病身なるを患....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
をもって最《さい》とす。そもそも御殿の大略を言えば、無識無学の婦女子群居して無智無徳の一主人に仕え、勉強をもって賞せらるるにあらず、懶惰《らんだ》によりて罰せら....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
この業を脩《おさ》めて顧みて凡俗世界を見れば、腐敗の空気充満して醜に堪えず。無知無徳の下等社会はともかくも、上流の富貴《ふうき》または学者と称する部分においても....