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無慮
「無慮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無慮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
ている。
この辺になると、森の中に幾筋かの路が出来ている、放された牛馬どもは、
無慮五百頭はいよう、六月下旬植えつけが済んで、農家が閑になると、十月上旬頃までこ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
たものは、そこの銀燭《ぎんしょく》きらめく大広間の左右に、ずらりと居並んでいる、
無慮五十人ほどにも及ぶ花魁群の一隊でした。それすらもがおよそ不審な光景と思われる....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
るで甲虫そっくりな奇異なる甲冑姿で現われた。その後にはアネットに似た人造人間が、
無慮五百体もズラリと静粛につき従っていた。 博士は甲冑に取りつけた第一の目盛板....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
出来ましたが、しかし最後の一戦を挑んで帝都へ押寄せて来ました飛行船飛行機の数は、
無慮一千五百機。これを撃破するには、あまりに手薄いわが空軍の勢力でございました。....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
いうに及ばず、境内いたるところにつまらん物の店と、あやしき食い物店とあり、その数
無慮二、三百軒。こっちも釣りこまれ、つまらぬものを買い込む。 しかし浅草の景気....
「海底大陸」より 著者:海野十三
とき、舷のそとから、まるでクラゲに大きな二つの眼をつけたような前代未聞の怪物が、
無慮四、五十ぴきも、そろりそろりと船の上にはいあがってきて、うしろ向きになってい....
「地球盗難」より 著者:海野十三
進んで立って、この重大なる報告をした。これを聴講をするために押しよせた学者の数は
無慮一万人にのぼった。会場の警戒線は会の始めから終りまで、二十度にわたって蹂躙さ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ります。 木造、螺旋式《らせんしき》、三本|檣《マスト》、フリゲット――長さは
無慮二百四五十尺、幅は三十尺以上四十尺の間、排水は、玄人《くろうと》の目で見て三....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
から、上はA総理大臣をはじめとし、閣僚全部を筆頭に、朝野の名士という名士、その数
無慮五百名、それに加えて、故人の徳を慕う民衆の参列者が一万人に近いという話であっ....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
背後向になって、押廻して三段に釣った棚に向い、右から左のへ三度ばかり目を通すと、
無慮四五百挺の剃刀の中から、箱を二挺、紙にくるんだのを一挺、目方を引くごとく掌に....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
、白鳥や、雁や、鴨が棲んでいましたし、土地の古老の話によると、あらゆる種類の鳥が
無慮無数に群棲していて、まるで雲のように空を飛んでいたそうです。大小の村のほかに....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
渾沌世界の、狂歓の、争闘の、蕃殖の、赤裸々の、瞬間の、また永遠の真実相であろう。
無慮三万の膃肭獣、 と聞いた。 「あっ被服|廠だ。」 肉眼で観た、全く。 累....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
既に御聞き及びの事かと存じ候う。 しかるに広く日本民族と申し候う中にも、その数
無慮百二三十万にも達する特殊の一大部族これあり、彼らは同じく陛下の赤子にてありな....
「『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
だが。だがとに角之は茶代にはなったろうと考えている。 さて閑話休題、集まるもの
無慮二十名。お互に顔見知りの人達であるらしい。相当遠方から泊りがけで来た人もいた....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
って、私としても様々の思い出もなきにあらずだが、ここではただ現在、あの狭い一廓に
無慮六百に近い大小の美妓が、旧検新検の二派に別れ、常盤、末よしなど十余の料亭と百....