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無智
「無智〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無智の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尼提」より 著者:芥川竜之介
《ただよ》わさせたのは勿論である。微笑を?――いや、必ずしも「微笑を」ではない。
無智愚昧《むちぐまい》の衆生《しゅじょう》に対する、海よりも深い憐憫《れんびん》....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
う》として伴天連《ばてれん》の許に走り、「るしへる」が言を以てこれに語りたれど、
無智の伴天連、反《かえ》ってわれを信ぜず。宗門の内証に背《そむ》くものとして、呵....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
持ちに対する反証として、よくロシアの啓蒙運動が例を引かれるようだ。ロシアの民衆が
無智の惰眠をむさぼっていたころに、いわゆる、ブルジョアの知識階級の青年男女が、あ....
「星座」より 著者:有島武郎
制されるのを天から授かった運命のように思っているらしかった。末子の純次に対しては
無智な動物のような溺愛《できあい》を送っていた。その母が清逸に対しての態度は知れ....
「文明国には必ず智識ある高等遊民あり」より 著者:内田魯庵
ではない。あっても決して差支えないと言うのである。 其所で、遊民があるとして、
無智で下等な遊民の方が好いか、智識ある高等の遊民の方が好いかと言えば云うまでもな....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
に決めたのであって、無限には賢こさも愚かさもないことを識った。したがって、有智と
無智、真理と虚説、高貴と卑賤とのあいだの犯すべからざる境界線は消え失せて、ただ無....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
きがえるとか。 人にしても、辞令に巧な智識階級の狡猾さはとりませんが、小供や、
無智な者などに露骨なワイルドな強欲や姦計を見出す時、それこそ氏の、漫画的興味は活....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
ませんでございますから、あの女はただ汚い変な乞食、親仁、あてにならぬ卜者を、愚痴
無智の者が獣を拝む位な信心をしているとばかり承知をいたしておりましたので、 (不....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
神と天使の光が加わるに連れて、世界の闇は次第に薄らいで行くであろう。 問『人類の
無智と頑陋との為めに、啓蒙事業は幾回か失敗の歴史を遺して居る。今回も又その轍をふ....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
怖せしむるが如きものを表現して喜ぶ傾向を有するのである。されば玩具や人形は、単に
無智なる幼少年の娯楽物に非ずして、考古学人類学の研究資料とも見るべきものである。....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
努力と同じ様な努力が、繰返されたに違いない。――だが、結果に於て夫人はノラよりも
無智で、ヒステリカルであった。昨日の朝になって、多分夫人は、これ等の奇抜な季節違....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
に咲いてたコタン 賑かさに飢えて居た様な此の町は 旅芸人の三味に浮き立つ 酒故か
無智な為かは知らねども 見せ物として出されるアイヌ 白老のアイヌはまたも見せ物に....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
。それをお鉄は執念深くも、足蹴にして、痰唾まで吹掛けた。竜次郎はつくづく此お鉄の
無智な圧迫に耐えられなく成った。この女と一緒にいては、迚も一生成功は見られぬと考....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
。今日の感化院が科学の教養のない道学先生に経営され、今日の監獄が牛頭馬頭に等しい
無智なる司獄官に一任される間は百年|河清を待つも悪人や罪人の根を絶やす事は決して....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
わば投げ与えられた一片のパンだったのです。それとも知らずに悦んでいたのは何という
無智だったことでしょう。久振りでゆっくり妻と話が出来てそれこそ軽い足取りで家へと....