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「無機的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無機的の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
何故なら、そこには自己がなくしてただ習性があるばかりだから、外界と自己との間には無機的な因縁があるばかりだから。私は石から、せめては草木なり鳥獣になり進んで行き....
読書法」より 著者:戸坂潤
初の主論文である。 ヒュームの方法は隔絶主義又は非連続主義とも云うべきもので、無機的なものと有機的なものとの分離分裂が認められるように、生物界と倫理的宗教的価....
物質群として見た動物群」より 著者:寺田寅彦
をする際には、それらの人間の個体各個の意志の自由などは無視して、その集団を単なる無機的物質の団体であると見なしても、少しもさしつかえのない場合がはなはだ多い。た....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
。 夢の中に現われる雑多な心像は一見はなはだ突飛なものでなんの連絡もない断片の無機的系列に過ぎないようであるが、精神分析学者の説くところによると、それらの断片....
空想日録」より 著者:寺田寅彦
ひねり上げる際にはやはり名工が陶器を作ると同様なものがあるような気がする。死んだ無機的団塊が統整的建設的|叡知の生命を吹き込まれて見る間に有機的な機構系統として....
詩の原理」より 著者:萩原朔太郎
たものに外ならない。然るに理智の反省は、これを概念によって分析し、有機的な統一を無機的に換え、部分を箇々の戸棚《とだな》に別《わ》け、見出しカードの抽斗《ひきだ....
イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
気説も、弁証法的に理解されるのでなければならぬ。 そこで弁証法的方法によれば、無機的物質と生命との間には連続的で生命現象が説明されるとしたら、それは全く機械的....
辞典」より 著者:戸坂潤
し実はそうではないので、之は例えばかつて有機物質と考えられていた尿素が無機物から無機的に製造されるようになった、というような場合と問題は根本的に異っている。(有....
哲学入門」より 著者:三木清
術である。器官と道具との区別は、器官が有機的(生命的)なものであるに反して道具は無機的なものであり、器宮が身体と直接に一つのものであるに反して道具は身体の外に作....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
なる複雑」のうちに、墨の美感や画面の音階のほかに、人をして思わず黙想に遊ばしめる無機的な作用を種々に備えているのだから仕方がない。 「武蔵どの、また梁楷と睨めっ....