無為徒食[語句情報] » 無為徒食

「無為徒食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無為徒食の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
I can speak」より 著者:太宰治
き、仕合せも、陋巷の内に、見つけし、となむ。 わが歌、声を失い、しばらく東京で無為徒食して、そのうちに、何か、歌でなく、謂わば「生活のつぶやき」とでもいったよ....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
悉く王の鼻にのみ集中せり。その状|恰も王のすべての表現の功を奪えるに似たり。凡そ無為徒食して他の功労を奪う者は重罪者たるべき事、神則人法共に知るところなり。依っ....
」より 著者:織田作之助
は二月も寝ていなかった。絶えず何かの義務を自分に課していなければ気のすまぬ彼は、無為徒食の臥床生活がたまらなく情けなかった。母親の愛情だけで支えられて生きている....
波多野邸」より 著者:豊島与志雄
調子でやってのけた。時折やって来る井野老人を相手に、碁などうっている彼の様子は、無為徒食の一帰還者にすぎなかった。 波多野洋介に対して、魚住千枝子は困った立場....
腐った蜉蝣」より 著者:蘭郁二郎
身になって、胸のバッチを示した。そこには帝国新聞の社章が、霧に濡れて、鈍く、私の無為徒食を嗤うようにくっついていた。 『君は』 『……病気をしちゃってね、やっと....
光は影を」より 著者:岸田国士
くだしはしたが、事実、ぶらぶらしていて、しかも腹はすかぬ今の立場であつてみれば、無為徒食を共にするというのは、とりもなおさず、黙つて飯を食わしてくれる家というも....
夜光虫」より 著者:織田作之助
に煙草は日に八十本、病院もやめてしまい、毎日ぶらぶらして、水すましのように空虚な無為徒食の生活をはじめた――と道子はスカートの端をひっぱりながら言った。 「どう....
」より 著者:織田作之助
も寝ていなかった。絶えず自分の存在を何ものかで支えて居らねば気の済まない彼には、無為徒食の臥床生活がたまらなく情無かった。母親の愛情にのみ支えられて生きているの....