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無産者
「無産者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無産者の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「片信」より 著者:有島武郎
分自身の心持ちを考えてみたい。僕が即今あらん限りの物を抛《なげう》って、無一文の
無産者たる境遇に身を置いたとしても、なお僕には非常に有利な環境のもとに永年かかっ....
「広津氏に答う」より 著者:有島武郎
、実際において、歴史的事実としては、かくのごとき経路が今行なわれつつあるようだ。
無産者の独裁政治とは、おそらくかかるものを意味するのであろう。まことに一つの生活....
「党生活者」より 著者:小林多喜二
結局は三井とか三菱が、占領した処に大工場をたてるためにやられているのではなくて、
無産者の活路のためにやられているのだ。満洲を取ったら大資本家を排除して、我々だけ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
可能のことである。科学的とみずから誇るマルクス主義に於てすら、資本主義時代の後に
無産者独裁の時代が来るとの判断は結局、一つの推断であって、決して科学的に正確なも....
「反戦文学論」より 著者:黒島伝治
いたのであった。この次に来る戦争に於ても、又こういうことが起るであろう。そうして
無産者は、屠殺場の如き戦場へどん/\追いやられるだろう。 しかし、プロレタリア....
「骨董」より 著者:幸田露伴
を素敵に高く買わすべきで、これはこれ有無相通、世間の不公平を除き、社会主義者だの
無産者だのというむずかしい神※の神慮をすずしめ奉る御神楽の一座にも相成る訳だ。 ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
落ちかかって来て、預金の銀行は倒れる、投資の事業は失敗するという始末で、とうとう
無産者となってしまった。それからいろいろの勤めに出たが、まただんだんに零落して、....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
農業に従事して農奴の如き階級に堕ちたもの、これを間人百姓と呼んだ。後にはその語が
無産者の義に転じて、田地を有せざる者を一括してマウトと称する様になったが、つまり....
「茶美生活」より 著者:北大路魯山人
でも出るとなっては、どうしようもなく、物持つ人の手にと移り行ってしまうのである。
無産者の中にいかなる具眼の士あろうと、好事者が潜んでいようとも神様は知らん顔であ....
「革命の研究」より 著者:大杉栄
ョワが、国民の大多数であることを知っている、少数ブルジョワによって支配されている
無産者の大衆しか、もうその想像の中に残らないほど、資本の集中ということを信ずる馬....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
レオすなわち猫であった。 「現市長の出所は明かである。それはロシアの真似をして、
無産者専制を出現せんとする自己任命の市長にほかならない。かくのごとき市長は民主運....
「民衆芸術の精神」より 著者:小川未明
見ているように思われます。貧しいといって、それは、田舎の百姓の生活であり、また、
無産者である多数民衆の生活であります。 邪念なく労働に服する人、無心に地の上で....
「児童の解放擁護」より 著者:小川未明
キャンプ生活、いずれも理想的なるに相違ないが、それには、費用のかゝることであり、
無産者の子供は、加わることができない。要は、適当なる社会政策の施されざるかぎり、....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
ません。むろんいわゆる部落民の中には、かつて細民部落の名をもって呼ばれたほどにも
無産者が多い。したがって世の多くの
無産者が感ずると同一の苦痛を、この人々も痛切に....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ていわゆる「国防国家建設」への明確な目標を与え大衆を掌握せしめた。 もちろん「
無産者独裁」が大衆を動かし得たる事は勿論であるが、大衆生活の改善は簡単にうまく行....