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無用心
「無用心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無用心の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「こころ」より 著者:夏目漱石
たのです。罪のないKは穴だらけというよりむしろ明け放しと評するのが適当なくらいに
無用心でした。私は彼自身の手から、彼の保管している要塞《ようさい》の地図を受け取....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
カスター朝廷の一切の宝を集め盡くしたのではないかと疑われる。
第百十五回 猶だ
無用心
箱の中の宝の数々は茲に記し盡くす事は出来ぬ、金目に積る事さえ六かしか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
路は抜け裏か」 「以前は通りぬけが出来たんですが、もともと広い露路でもなし、第一
無用心だというので、おととし頃から奥の出口へ垣根を結ってしまったんですが、もうい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
主人の研究室と、寝室の方へと、無二無三に闖入してしまいました。 それにしても、
無用心なことです。駒井のこの住居《すまい》には、このごろ著《いちじる》しく室がふ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
しかん》中、他人に近づきたい欲求を感じた。まだ身体がごく弱かったけれども、そして
無用心なことではあったけれども、彼は朝早く、人口|稠密《ちゅうみつ》な街路から群....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
マグロアールはその異議も聞かないがように言葉を続けた。
「私どもはこの家がごく
無用心だと申すのです。もしお許しになりますならば、錠前屋のポーラン・ミューズボア....
「祭りの夜」より 著者:豊島与志雄
か、と言って笑った。田岡政代とお留さんとが二人きりで、旦那の八杉はめったに来ず、
無用心だというようなことを、小耳にはさんでいた。早速当ってみてくれた。返事は案外....
「それから」より 著者:夏目漱石
た。三千代は自分で沓脱《くつぬぎ》へ下りて、格子の締《しまり》を外しながら、 「
無用心だから」と云った。今まで日の透《とお》る澄んだ空気の下で、手を動かしていた....