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無病息災
「無病息災〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無病息災の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
にするんだ?」
「何にするもんか? 食うだけだよ。この辺じゃ未だにこれを食えば、
無病息災になると思っているんだ。」
譚は晴れ晴れと微笑したまま、丁度この時テエ....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
つを食ってるんだぞ。」 「第十何夫人連中も喰うかね?」 「勿論、食うさ。あいつが
無病息災の薬だちゅうんだから。」 「張大人は野蛮だからよ……さぞ、内地の人間が見....
「小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
武男が母は、名をお慶と言いて今年五十三、時々リュウマチスの起これど、そのほかは
無病息災、麹町上二|番町の邸より亡夫の眠る品川東海寺まで徒歩の往来容易なりという....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
る処の物的利益を結果しようという、超越的な観念的因果関係の設定のことなのである。
無病息災・成功出世・其の他のこの物的利益が、精神的ではなくて露骨に物的である処に....
「障子の落書」より 著者:寺田寅彦
になって茫然と往来を眺めながら、考えるともなくこの間中の出来事を思い出している。
無病息災を売物のようにしていた妹婿の吉田が思いがけない重患に罹って病院にはいる。....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
って下さるでしょう? かかってしまえば最善をつくすだけですが。せめて今年は本当に
無病息災でと思います。
つるさんの本。いろいろそうです。石坂の「若い人」の評ね....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
という若い嫁であった。 幸いに玉之助、信作という二人の孫は母の健康をうけついで
無病息災に育つから、喜兵衛も非常に安堵していた。と、去年の秋の季節に、大事な二人....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
がある。薬を製する霊水でもあろう。六四の間取りがあそこ一つの井戸がある。……一家
無病息災と来たな。……グルリと土塀で囲まれている。……厩が二棟立っている。……母....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
と言うんだろう。」 「ところが。」と彦兵衛も負けていなかった。 「死相どころか、
無病息災《むびょうそくさい》長寿円満《ちょうじゅえんまん》――。」 「そこで。」....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
も病人があった時に病人のお料理を知らなかったらどんなに困りましょう。たとい家中が
無病息災で病気なんぞはした事がないと威張っても女が妊娠したら妊娠中の食物を知らな....