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無礼講
「無礼講〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無礼講の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
て弓馬槍剣といったような武術の大仕合を催し、夜は彼らをそのままに引き止めて、一大
無礼講の酒宴を開くのを常とした。 忠直卿は、祖父の家康から日本|樊※《はんかい....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、勿論退屈男にもその御沙汰書がありましたものでしたから、伸びた月代《さかやき》は
無礼講というお許しに御免を蒙って着流しのまま、あの威嚇の武器である三日月疵を愈々....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
の六ツから、北町南町両ご番所の者残らずが両国の川増《かわます》でご苦労ふるまいの
無礼講と、昔から相場が決まってるんだ。まごまごしてりゃ、遅れるじゃねえかよ」 「....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
することはできなかったのですが、でも屋敷うちの催しながら、ともかくもその日一日は
無礼講で骨休みができるので、上は与力から下|岡《おか》っ引《ぴ》きに至るまで、寄....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
この踊りがまた尋常でないのでした。夜ごとのお屋敷勤めにきょうばかりは世間晴れての
無礼講とあってか、下町好みのその姿のごとくに、歌も踊りもずっといきに砕けて、三味....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
だ。 「お父さんの風ッたら、ありゃアしない」お袋がこう言うと、 「おりゃアいつも
無礼講で通っているから」と、おやじはにやりと赤い歯ぐきまで出して笑った。 「どう....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
座頭はじめ主だった役者が、酒宴の席へ招かれた勿論その中には半太夫もいた。 所謂
無礼講の乱痴気騒ぎが、夜明け近くまで行われたが、宴が撤せられた時、宗春と半太夫と....
「倫敦の一夜」より 著者:岡本綺堂
人も何にもあったものではない。沈着と謹慎を売物にしている英国人も今夜は明っ放しの
無礼講である。喉が破裂しそうな大声をあげて歌う者がある。訳も無しにわっわっと呶鳴....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
は一人になっている。 「皆さん、お酌よ」 せつ子は一同に命じた。 「これからは
無礼講よ」 と、せつ子は一同に笑いかけて、 「先生。あとに残ったのは、みんな芸....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
が見える。和尚と呼ぶのがあながち不適当とも思われない。 鶴見は今花袋と相対して
無礼講をきめこんでいる。杯を措く暇もない。その時何かの拍子にこんなことをいった。....
「赤格子九郎右衛門の娘」より 著者:国枝史郎
受けたり受けたり」 隠居し、今は卜翁と号したが、志摩|景元は自分からはしゃいで
無礼講の意気を見せるのであった。 「御前もあのように有仰ります。遠慮は禁物でござ....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
くに居溢れたので、その美しさ花に劣らず、物言うだけが優である。 「さあさあ今日は
無礼講、芸ある者は遠慮なく芸を見せてくれるよう」 酒が一渡り廻った頃、この乃信....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
なしく昔話などに興じていたが、若侍たちは若侍たちで、少し離れた別の座敷であたかも
無礼講の有様で、高笑、放談、自慢話――女の話、妖怪変化の話、勝負事の話などに興じ....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
うるさいバタフライをさらりと投げすて、心の向くまましたいざんまい、ざっくばらんの
無礼講、伊豆の伊東の温泉しぶきに日頃の欝憤厄落し、裸女姫の一大饗宴が開かれると云....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
やあ清吉来たか鉄も来たか、なんでもいい滅茶滅茶に騒げ、我に嬉しいことがあるのだ、
無礼講にやれやれ、と大将無法の元気なれば、後れて来たる仙も政も煙に巻かれて浮かれ....