無終[語句情報] »
無終
「無終〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無終の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
ない。どことなく、生きて動いているという気がする。しかもその動いてゆく先は、無始
無終にわたる「永遠」の不可思議だという気がする。吾妻橋、厩橋《うまやばし》、両国....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
如くいうならば、何故に更に一歩を進んで神の原因を尋ぬることはできないか。神は無始
無終であって原因なくして存在するというならば、この世界も何故にそのように存在する....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
創造物が空間的に無限であるとしたら、……、宇宙空間には無数の世界があり、そうして
無終にこれらの住みかとなるであろう。』更にまた彼は、太陽が消燼してしまって、中心....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
り出すように足を組換え、薄気味悪い微笑が浮び上ると、
「さよう、まさに、|永続、
無終なんです」と突然、狂ったのではないかと思われるような、言葉を吐いた。「そうい....
「相対性原理側面観」より 著者:寺田寅彦
に絶対唯一のものが有限な将来に設定されようとは信じ得ないものの一人である。それで
無終無限の道程をたどり行く旅人として見た時にプトレミーもコペルニクスもガリレーも....
「俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
いた民族の遠い祖先からの数限りもない海の幸いと海の禍いとの記憶でいろどられた無始
無終の絵巻物である。そうしてこの荒海は一面においてはわれわれの眼前に展開する客観....
「文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
に物あることなく、此宇内の最も貴重すべき古物をして常に鮮美清麗の新物たらしめ、下
無終に延きて其以後の物有ること無からしむること是れ豈我儕日本人民の至頂に非ずや。....
「C先生への手紙」より 著者:宮本百合子
ません。地を這う蟻の喜悦から、星の壊《ついえ》る悲哀まで、無涯の我に反映して無始
無終の彼方に還るのではございますまいか。 同じ、「我」と云う一音を持ちながら、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
天地万物の起源を証明するに両説あり。一つはその体をもって有始有終とし、一つは無始
無終とす。有始有終とするときは、別に造物主を想立せざるべからずといえども、無始無....