無縁墓[語句情報] » 無縁墓

「無縁墓〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

無縁墓の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
人で、病気は癒《なお》らぬ」 新「ヘエ何《ど》うしたら癒りましょう」 和尚「無縁墓の掃除をして香花《こうはな》を手向《たむ》けるのは大功徳《だいくどく》なも....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
適な時間を持てるようになったことをしみじみうれしく思う。 十月二十一日 戦災無縁墓の現状が毎日新聞にのっている。 雨に汚れた白木の短い墓標の林立。「無名親....
破落戸の昇天」より 著者:森鴎外
はじめた。もう一月で子供が生れることになっていたからである。 ツァウォツキイは無縁墓に埋められたのである。ところがそこには葬いの日の晩までしかいなかった。警察....
縷紅新草」より 著者:泉鏡花
の卵塔は申すまでもない、野に山に、標石、奥津城のある処、昔を今に思い出したような無縁墓、古塚までも、かすかなしめっぽい苔の花が、ちらちらと切燈籠に咲いて、地の下....
虹の橋」より 著者:久生十蘭
ひと須田栄太郎は、身元不明のまま、行路病者として洲本市役所にひきつがれて、千草の無縁墓地に埋葬され、それで、観光地のありふれた心中事件として終止符が打たれた。 ....
肌色の月」より 著者:久生十蘭
うがいい。万一、死体が浮きあがっても、行路病者の扱いで土地の市役所の埋葬課の手で無縁墓地に埋められるのなら、我慢できないこともない。宇野久美子から宇野久美子とい....
詩劇「水仙と木魚」」より 著者:三好十郎
す そこら中につつぬけに響く大声でしゃべりながら 墓地と垣根にはさまれた 細長い無縁墓地に並んだ 無縁ぼとけの墓の間を 毎朝の日課の、ほうきで掃きながら 昇さん....