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無聊
「無聊〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無聊の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仙人」より 著者:芥川竜之介
生苦あり、以て楽むべし。人間死するあり、以て生くるを知る。死苦共に脱し得て甚だ、
無聊《ぶりょう》なり。仙人は若《し》かず、凡人の死苦あるに。」
恐らく、仙人は....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
である。 要するに我々の人生はこれを芸術的に見れば数限りもない無意味な偶然と、
無聊と倦怠と、停滞と混沌と、平凡にして単調なる、あるいは喧騒にしていとうべきこと....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
なければならない。しかし、どうせ死んでいるものなら、二度と死ぬことはないだろう。
無聊に困っている自分のことだ。ではやっつけろ――漢青年は決心した。 だが、今は....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
した。多分最初は、麻雀という時間のかかる競技が、彼のように多くの閑を持つ人間を、
無聊から救ってくれたからでありましょう。しかし段々と競技をすすめて見ると、一か八....
「獄中記」より 著者:大杉栄
て出ろ」と言い棄てて行ってしまう。 この隣りの笑い声で、どれほど僕は、長い日の
無聊を慰められたか知れない。 獄中からの手紙 僕の生活は、毎朝起きるとまずこ....
「阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
めて勝利の歓喜を感じるのだ。もし相手が羊のようなものだったら、彼はかえって勝利の
無聊を感じる。また勝利者というものは、一切を征服したあとで死ぬものは死に、降るも....
「猿ヶ京片耳伝説」より 著者:国枝史郎
けれど、女の方が悪いわ……) この囲炉裡側へは、毎夜のように客が集まって来て、
無聊なままに世間話をした。それを聞くのを楽しいものにして、お蘭も、毎夜のようにこ....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
というのが一つ、……遊山半分の贅沢な人の、贅沢な療治そのものなのだから、夜などは
無聊に苦しんでいる。そこでそんなような見世物が掛かって、繁昌をする次第なのさ。 ....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
介が話さなかったので、いずれ聞くとして要介達と一緒に、そうした旅へ出て行ったら、
無聊に苦しんでいる自分にとっては、面白かろうとそう思い、浪之助は一緒に行くことに....
「取舵」より 著者:泉鏡花
半生の間に苦悶せり。片隅なる盲翁は、毫も悩める気色はあらざれども、話相手もあらで
無聊に堪えざる身を同じ枕に倒して、時々|南無仏、南無仏と小声に唱名せり。 抜錨....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
八犬伝』の人物解題となっておる。抄して以て名篇を結ぶのシノプシスとする。 雨窓|
無聊、たまたま内子『八犬伝』を読むを聞いて戯れに二十首を作る 橋本蓉塘 ....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
或る新聞にも、「開国始末」で冤を雪がれた井伊直弼の亡霊がお礼心に沼南夫人の孤閨の
無聊を慰めに夜な夜な通うというような擽ぐったい記事が載っていた。今なら女優を想わ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
われ、年金をもらった。このようにして、彼の冒険はこっそり幕を閉じた。――平和と、
無聊と、無為の、長いおぼろな歳月のうちに埋もれながら、――ローマの午後の、退屈な....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
らず。午後、無数のイルカ魚(英語ポーパス)の列を成し、船にそいて進むを見る。船中
無聊のあまり、喜望峰出航以来、毎日ただ白雲に対して客懐を寄するの意を述べたる七律....
「魯迅さん」より 著者:内山完造
た。それは今上海の記念館にかかっておりますが、 廿年居上海毎日見中華 有病不求薬
無聊纔読書 一滴臉就変所※頭漸多 怱而下野南無阿弥陀 ※其山仁兄教正 ....