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無職
「無職〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無職の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
う》、第三の夫はラマ教の仏画師《ぶつがし》、第四の夫は僕である。僕もまたこの頃は
無職業ではない。とにかく器用を看板とした一かどの理髪師《りはつし》になり了《おお....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
も困ると思って細田氏の行く先々にも度々ついて行きましたが、都合のよい事に細田氏は
無職で毎日何をするという事もなくブラブラしている身分で、たまに出掛ける先は病院で....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
。彼奴は犠牲者の兄だというので心を許していましたが、イヤ相当なものですよ。彼奴は
無職で家にブラブラしているかと思うと、どこかへ行ってしまって、幾晩もかえって来な....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
貰えるので、小体に暮らしてゆけば別に困るという程でもありませんでしたが、これから
無職で暮らして行こうとするには、やはりそれだけの陣立てをしなければなりません。父....
「天馬」より 著者:金史良
洋服や白い着物がうろつき廻っている。景気のいい商人や、総督府あたりの朝鮮人雇員、
無職で金のある青年、モダンボーイ、そしてカフェー音楽家、バーマルキスト等が、夜は....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
れる事がある、私はそんな場合、変な気がして早速返事が口へ出て来ない、どうかすると
無職ですと答えたりして後でいやな気になる事がある。 大体我々仲間でならば、絵描....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
づいた。 人の噂では、孔乙己は書物をたくさん読んだ人だが、学校に入りそこない、
無職で暮しているうちにだんだん貧乏して、乞食になりかかったが、幸いに手すじがよく....
「山の神殺人」より 著者:坂口安吾
日東北本線小湊、西平内間(青森県東津軽郡)線路わきに青森県上北郡天間林村天間館、
無職坪得衛さん(四一)の死体が発見され、国警青森県本部と小湊地区署は他殺とみて捜....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
軽視する傾きがあるので、温泉場などへ遊びに行った際など、何々商と記さずにかえって
無職などと記すのを見るくらいで、また立派な商人も資産が出来るとたちまち今までの商....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
の半年ほどで、後は出鱈目でございますよ」 「失礼ながらご身分は?」「ご覧の通りの
無職渡世で」「お差しつかえなくばお名前を。……われら事は江戸表……」 「おっとお....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
負には及ばねえと、こうお前さんは云いなさるのか」 「まあそういったところだろう。
無職渡世の俺らには、何より賽コロの勝負が大事、刃物三昧は二の次さ」 猪之松は冷....
「鼻に基く殺人」より 著者:小酒井不木
薬爆発して生命危篤 愛猟家の奇禍 三日午後六時頃府下大崎町桐ヶ谷×番地
無職近藤進方にて轟然たる音響が起り同時に窓より朦々たる白煙の噴出するのを通行の者....
「自殺か他殺か」より 著者:小酒井不木
しコーヒーをすすって、事件の要頷を告げました。 芝区M町十番地に藤田又蔵という
無職の老人がありました。以前高利貸しをしていたことがありましたが、最近は健康があ....
「六号室」より 著者:瀬沼夏葉
わず、生徒とは親眤まず、ここをもまた辞してしまう。その中に母親は死ぬ。彼は半年も
無職で徘徊してただパンと、水とで生命を繋いでいたのであるが、その後裁判所の警吏と....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
もとは警固の役をつとめて、権利として生活の物資を要求していたものが、今はまったく
無職で、なんとかして生活せねばならなくなりました。むろん草履作り、雪駄直しや、一....