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無色
「無色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
提宇子《でうす》のいわく、DS《でうす》 は「すひりつあるすすたんしや」とて、
無色無形の実体にて、間《かん》に髪《はつ》を入れず、天地いつくにも充満して在《ま....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
う」といわれるように「いき」なものである。鼠色、すなわち灰色は白から黒に推移する
無色感覚の段階である。そうして、色彩感覚のすべての色調が飽和の度を減じた究極は灰....
「生きている腸」より 著者:海野十三
置を準備しては古い装置をとりのけた。 実験第八日目には、ガラス管の中のガスは、
無色透明になってしまった。 実験第九日目には、ブンゼン燈の焔が消えた。ぶくぶく....
「地獄街道」より 著者:海野十三
は、辻永のグラスの黄色い液体、私のグラスの透明な液体であった。 「コンコドスって
無色透明なのかい」 私は変な酒を飲まされてはかなわんと思って念のために訊ねた。....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
して、シャウディンとホフマンが案出した『暗視野照輝法』なのですよ。元来|黴毒菌は
無色透明の菌なので、そのまま普通の透視法を用いたのでは、顕微鏡下で実体を見ること....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
だ。 それから、薬品のならんだ棚から、ある薬品の入った壜をとると、栓をぬいて、
無色の液体をすこしばかり試験管につぎこんだ。 (こうしておけば、大丈夫、保つだろ....
「毒瓦斯発明官」より 著者:海野十三
性神経瓦斯の効目は。燻精は、わしのところから出ていくとき、特設の通路内で無味無臭
無色無反応の持久性神経瓦斯を吸って戻ったのだ。だから、そちらの陣営に帰りついたこ....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
う。――そうだ。こういうことが考えられるではありませんか。若し抛げられたものが、
無色透明の物体だったとしたらどうでしょうか。仮に盥ほどもある大きい硝子の塊だった....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
上機関大尉のやったことであった。彼は、万一の用にもと肌身はなさずつけていた、ある
無色無臭の毒瓦斯を室内に放ったのであった。 フランク大尉に、三十六基のエンジン....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
るので美女は破れて皺が寄るのであった。漸くにして波静まると思えば倒影は立ち去って
無色透明であったりした。私たちは毎日水槽の一等席を争ったものだったが、数日の後、....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
つの抽斗があって、棚の上には密封したガラス罎がたくさんにならんでいた。その罎には
無色の揮発性の物を貯わえてあって、それはなんだかわからない。そのうちに燐とアンモ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
して熱して見たら、ガラス管の内には、液体が二つ出来た。一つは澄んで水のような物で
無色である。他は油のような物であった。デビーの友人のパリスという人が丁度このとき....
「だしの取り方」より 著者:北大路魯山人
出たかどうか、心配なさるかも知れない。出たか出ないかはちょっと汁を吸ってみれば、
無色透明でも、うま味が出ているのがわかる。量はどのくらい入れるかは実習すれば、す....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
おっている話だよ。人間だって血液の赤い色と毛髪の色などをとりのぞけば、体じゅうが
無色で透明になってしまうんだ。ガラスとたいしてちがわないよ」 ケンプ博士は透明....
「洛北深泥池の蓴菜」より 著者:北大路魯山人
いのものを賞玩するのである。その針のように細く巻かれた萌芽を擁護しているものが、
無色透明の、弾力のある、ところてんのような、玉子の白味のような付着物である。 ....