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無蓋
「無蓋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無蓋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
った。さすがに、その頃からワルシャワの街には、負傷兵がみち溢れた。負傷兵を載せた
無蓋の馬車が、ワルシャワの大通りに続いていた。その中でも、毒ガスにやられた病兵が....
「熊の出る開墾地」より 著者:佐左木俊郎
無蓋《むがい》の二輪馬車は、初老の紳士と若い女とを乗せて、高原地帯の開墾場《かい....
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
第一章 1 森谷牧場《もりやぼくじょう》の
無蓋《むがい》二輪の箱馬車は放牧場のコンクリートの門を出ると、高原地帯の新道路を....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
…事故は、途中の線路上で起ったのだ!」 で、私達は、早速二番線に置かれてあった
無蓋の小さな運搬車へ乗込んだ。 やがて線路の上を、ひと塊の興奮が風を切って疾走....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
サーカス暮し。 このウィンジャマー曲馬団の幌馬車時代から、いま、野獣檻だけでも
無蓋貨車に二十台という、大サーカスになるまで、浮沈を共にした、情にもろい気さくな....
「旅日記から」より 著者:寺田寅彦
とドイツ大尉夫妻と自分と合わせて五人の組を作ってこの老人の厄介になることにした。
無蓋の馬車にぎし詰めに詰め込まれてナポリの町をめぐり歩いた。 とある寺院へはい....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
山の人魚がある。 三国ヶ嶽のふもとに、木樵《きこり》や猟人《かりうど》のみ知る
無蓋自然の温泉《いでゆ》で、里の人は呼んで猿の湯という。 富士も、ここまで来る....
「喫煙癖」より 著者:佐左木俊郎
札幌の場末の街、豊平を出た
無蓋二輪の馬車が、北を指して走っている砂利道を、月寒の部落に向けてがたごとと動い....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
五百メートルのところを、たしかに、私たちと同じようなスピードで、街道を走って行く
無蓋自動車があった。 その自動車のうえから、とつぜん、ぴかぴかと、眩しい光線が....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
かったぞ! 怪しき博士の生活 「この小僧だナ、さっき電話をかけてきたのは」
無蓋自動車の運転台に乗っていた若い一人の警官が、ヒラリと地上に飛び降りると、私の....
「白銀の失踪」より 著者:ドイルアーサー・コナン
。 「残念ながらほとんど進展してはいません」 警部が引取って答えた。 「出口に
無蓋馬車の用意をして来ましたから、暗くならない中に、何より先きに現場をごらんにな....
「レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
自分の稽古のために、なるべく仏語で話すことを主張した。それから二頭の小馬をつけた
無蓋馬車をレーリー男爵夫人が自ら御して大学へ出勤し、そこで午後中、時には夜まで実....
「闘牛」より 著者:野上豊一郎
その日の午後少し早めに私たちは出かけた。プラサ・デ・トロス(闘牛揚)は大きな
無蓋の円形劇場《アンフィテアトロ》式の建物で、昔のローマの闘技場を原型にしたもの....
「魔像」より 著者:林不忘
助町の同勢を一手に引き受けているのが、喧嘩の先生、茨右近……観化流の定法。一|天
無蓋《てんむがい》の大上段に振りかぶったまま、喧嘩師右近、さすがに場数を踏んでい....
「親鸞」より 著者:三木清
絶対的真理の開示は我々において歴史的なものとして受取られなければならぬ。「如来、
無蓋の大悲をもて三界を矜哀《きょうあい》したまふ。世に出興するゆゑは、道教を光闡....