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無銭飲食
「無銭飲食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無銭飲食の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「世相」より 著者:織田作之助
ックの天婦羅屋へはいって一皿五円の天婦羅を食べ、金を払おうとすると掏られていた。
無銭飲食をする気かと袋叩きに会い、這うようにして地下道へ帰り、痛さと空腹と蝨でま....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
しめられ、村中の若い女は震え上り、年頃の娘をもつ親は急いで東京に奉公に出すやら、
無銭飲食を恐れて急に酒樽を隠すやら、土方が真昼中甲州街道をまだ禁菓を喰わぬアダム....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
を焼いて遊ぶ。
*
(五月×日)
六時に起きた。
昨夜の
無銭飲食の奴のことで、七時には警察へ行かなくてはならない。眠くって頭の芯《しん》....
「刻々」より 著者:宮本百合子
が聞いている。二つの監房に二十何人かの男が詰っているがそれらはスリ、かっぱらい、
無銭飲食、詐欺、ゆすりなどが主なのだ。 看守は、雑役の働く手先につれて彼方此方....
「女給」より 著者:細井和喜蔵
困らせて其処に居たたまらなくして了う。それから又過って器物を毀すと弁償させられ、
無銭飲食者に出喰わすとこれまた目先が利かぬと散々小言をきかされた上勘定を弁償させ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ずりこまれてきたのである。マダムも酔っていた。そして一人の女給をつれていた。 「
無銭飲食です。勘定をとって下さい」 と、すごい見幕でつきだした。 その勘定と....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
うと、江戸を逃げのびて、中山道から道をかえて奥州へ。戦争話の駄ボラを吹きながら、
無銭飲食、無銭遊興を重ねて、二本松から、仙台、とうとう塩竈まで逃げ落ちた。道々の....
「十年後のラジオ界」より 著者:海野十三
、君の前へ正体を明らかにするだろう。」 「じゃ、うっかり死ぬわけには行かないネ。
無銭飲食をした揚句、自殺と出掛けても娑婆から借金取りが無線で押し寄せるなぞ、洒落....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
込み咽を鳴らしながら、しかし、 「――これ食べてもかめへんか。ムセンインショク(
無銭飲食)でやられへんか」 と、不安そうに豹吉にだめを押した。 「心配するな」....