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無間地獄
「無間地獄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無間地獄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
て一つは三宝の霊験《れいげん》を示さんため、一つはその方の魔縁に惹《ひ》かれて、
無間地獄《むげんじごく》に堕ちようず衆生《しゅじょう》を救うてとらさんため、老衲....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
いだ四人の者は粛々とそこへはいって行った。 大岩を畳んで築かれた幅三間の階段が
無間地獄の地の底眼掛け、螺旋形に蜒っていたが、四人の者は一歩一歩それを下へ下へ下....
「海底都市」より 著者:海野十三
、今、裁《さば》かれようとしているのだ。僕はもう観念した。たとえ針の山であろうと
無間地獄《むげんじごく》であろうと、追いやられるところへ素直《すなお》に行くしか....
「放浪の宿」より 著者:里村欣三
生共だ。穢らわしい人非人奴! 出て行け。ここで死んでみろ。忽ち真逆さに御堂の下は
無間地獄の釜の上だぞ! 恐しかったら、一刻も早く出て失せろ」 坊主はまるで青鬼....
「大脳手術」より 著者:海野十三
が、一向姿を見せない彼の仇し男は一体誰であろうか。どんな顔をしている男だろうか。
無間地獄 這々の体で逃げ出した私は、さすがに追跡が恐しくなって、その夜は鳴海の....
「地球要塞」より 著者:海野十三
気が変になった者が、自分で自分の変になったことを検定する方法はない。地獄だ、
無間地獄の中へ落ちこんだようなものだ。 私は、暗闇の中に竦《すく》んでしまって....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
迫は去ったが、それに代り合って闇黒の恐怖がヒシヒシと迫ってきた。全く何も見えない
無間地獄の恐怖が……。 彼は首を動かしてみた。頭の下に固いものが触れた。彼は地....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
ないかと、もう一歩鋭い観察に全身の精魂を使いはたさなければ気がすまなかった。げに
無間地獄とは、このような夫人の心境のことをさして云うのであるかもしれない。 煩....
「娯楽論」より 著者:戸坂潤
生産的能力が備わっている。たといその文化的な身上があまり高くないにしてもだ。単に
無間地獄に落ちないだけのための、暇つぶしや退屈凌ぎと根本的に異る所以だ。 娯楽....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
《むげん》の鐘がある。それを撞けば、生前にはどんな望でもかなうが、死んでから必ず
無間地獄に堕ちるという事を聞いたので、粟ヶ岳を見ただけでも怖しく思った。夜泣石と....
「俊寛」より 著者:倉田百三
康頼 待ってくれ。(決心す)わしは帰らねばならない。(俊寛を放す) 俊寛 わしを
無間地獄に落とすのか。 康頼 ゆるしてくれ、ゆるしてくれ。 俊寛 (康頼にしがみ....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
の読者ではなかったことを、深く遺憾としなければならない。 その後に来るものは、
無間地獄のような悲歎と寂寥とであった。喜助にはもう何事を望む気持もなかった。誰を....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
商人は大いに驚いて、「それは誰ですか」と尋ねると「それはレブンのシャーゴよ。彼は
無間地獄で一番えらい苦しみを受けて居った。シャーゴといえば我が国に在っては空飛ぶ....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
で、阿弥陀如来の誓願にも、五逆と正法誹謗者とは除外されているのであるから、彼らは
無間地獄へ落ちて、永劫浮ぶ瀬はないというのである。しかし日蓮もまた下層民済度の為....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
八起きということもある。死後のことはいざ知らず、現世においては永劫浮かぶ瀬のない
無間地獄というものはないはずです。したがってそれから出世して、社会に立派な地位を....