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無頼
「無頼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無頼の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
五郎《まつごろう》の乾児《こぶん》になった。爾来《じらい》ほとんど二十年ばかりは
無頼《ぶらい》の生活を送っていたらしい。(註五)「木《こ》の葉《は》」はこの間《....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
見舞申されたと云っていた。」
「へえ、妙な縁だね。だがそいつはこの新聞で見ると、
無頼漢だと書いてあるではないか。そんなやつは一層《いっそ》その時に死んでしまった....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
も自由を求めていない。その証拠には人命を奪うことに少しも躊躇《ちゅうちょ》しない
無頼漢さえ、金甌無欠《きんおうむけつ》の国家の為に某某を殺したと言っているではな....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
ったのはダアク一座の操り人形である。その中でもまたおもしろかったのは道化た西洋の
無頼漢が二人、化けもの屋敷に泊まる場面である。彼らの一人は相手の名前をいつもカリ....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
に黒河内の使嗾による者で、主立つ者は二人――一人はT市の壁蝨というべき、有名なる
無頼漢『深夜の市長』と、もう一人は愕くなかれ現職の司法官浅間新十郎という悪役人だ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
当兵」とは昔から云うことであるが、いやしくも兵と名が付けば、好漢どころか、悪漢、
無頼漢を通り越して、ほとんど盗賊類似のように考えられている。そういう国民のあいだ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
ある。が、然し乍ら今日では不利益なる職業と見らるゝだけであるが、二十五六年前には
無頼者の仕事と目されていた。最も善意に解釈して呉れる人さえが打つ飲む買うの三道楽....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
んでいるからだ。 「ええ、あいつらは何をするか知れたもんじゃない。恩給と植民地の
無頼漢生活とをあてに、十年十五年と期限を切って、わざわざこんな植民地へやって来る....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
ましだ。 「くそっ、――」 杉田は隙をうかがい、体をひねって、彼をおさえている
無頼漢をその場にふりとばした。そして相手のひるむ隙に、さっと入口から甲板の上へと....
「岡本一平論」より 著者:岡本かの子
に対する虚無思想からだ、と氏はいつも申します。 以前、この氏の虚無思想は、氏の
無頼な遊蕩的生活となって表われ、それに伴って氏はかなり利己的でもありました。 ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
なってきてはいるが、それでも今日なお、諸君が知識階級に属していて、礼儀を知らない
無頼の徒でないかぎりは、すべての家庭は諸君のために門戸をひらいて、非常に親切に面....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
おいおい泣いていた。ああ。 十月六日―― 何も得るところが無かった。宿なしの
無頼漢でもやったことだろう。ああ。その時私が血を見ていたら、現在もっと落著いてい....
「余齢初旅」より 著者:上村松園
に大きな賭博場が二つあり、インテリや金持ちなどが集まるところと、またいまひとつは
無頼漢などがあつまって賭博に来るところがあるということであった。それをみせてあげ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
当時の(あるいは今でも)支那の軍制は極めて不備であって、各省兵勇はあたかも烏合の
無頼漢のようなものだったから、組織的に訓練された学堂出身の警吏は兵勇よりも信頼さ....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
珍らしくって面白い処だったんですけれど――。ある時こんな事がありました。支那街の
無頼漢が、鰐寺の縁日に行って喧嘩を始め、相手の男を鰐のいる池に投ち込んだというん....