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無駄事
「無駄事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
無駄事の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
尤《とが》めがした。園は今日は自分ながらどうかしていると思った。それでこれまでの
無駄事《むだごと》の取りかえしをするようにと、
「そんなわけで僕は研究室にさえい....
「職工と微笑」より 著者:松永延造
たる院長の息子を其の筋へ訴えないのか? と。 けれど、それは私の眼から見るなら
無駄事としか思われない。起訴した処で、我々が敗けるのは初めから判明しているのでは....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
随分盗賊にも探偵にも成れる男かも知れぬと、此の様に思って独り可笑く感じたが、併し
無駄事を考えて居る場合でないから直ぐ様元の養蟲園へ引っ返した、第一に目指す所は無....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
水のようであった。しかしそれでいて逼って来る力は何んとも云えず強かった。ほとんど
無駄事は云わなかった。精粋ばかりで物を云った。ちょうどさまざまの騒音の中から一筋....
「無惨」より 著者:黒岩涙香
私しは一生懸命に成て種々の書籍を取出しヤッと髪の毛の性質だけ調べ上げました(荻)
無駄事は成る可く省いて簡単に述るが好いぜ(大)ハイ
無駄事は申しません先ず肝腎な縮....
「甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
ねえ、親方、この庭の作りからすれば、あの滝、少し幅が広過ぎやアしませんかね」 「
無駄事云うな」 と、植甚は、厭な顔をし、 「俺、ほんとは、手前の眼付、気に入ら....
「神楽坂」より 著者:矢田津世子
に蛍のような火の付いているのを「あっちちち」と云いながら指の腹で揉み消している。
無駄事の嫌いな爺さんは、こうしておけば気がせいせいするのだ。 「それでは、おやす....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
かりしてやろう」 青年はそう決心はつきましたものの、さて、その決心に添うような
無駄事を探す段になって、はたと行き詰りました。世の中の事は何一つとして必ず何か用....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
るなり、こう叫んだ。 「とんでもない! こんな所へ幾日陣を伏せてお待ちあっても、
無駄事です。天皇のおん輿とは道すじ違い、まんまと、敵にたばかられておりまするぞ」....