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焦れったい
「焦れったい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
焦れったいの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一 「むかし者のお話はとかく前置きが長いので、今の若い方たちには小
焦れったいかも知れませんが、話す方の身になると、やはり詳しく説明してかからないと....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
でもあった。それほど杜という男は、彼女にしてみればスパナーのように冷たく、そして
焦れったい朴念仁であった。 「これ、そう顔を近づけちゃ、前方が見えなくて、危いじ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ないで……。いつでも私はおまえのために待たされなければならないのですよ。ほんとに
焦れったいことだね、リザヴェッタ」 リザヴェッタは自分の部屋へ急いでゆくと、そ....
「反抗」より 著者:豊島与志雄
。 「今時分、もう仕様がないじゃないの。」 周平はやはりじっと立っていた。 「
焦れったい人ね。おはいりなさいったら!」 三度目にそう強い調子で促されて、周平....
「香奠」より 著者:豊島与志雄
彼は何かしら胸の中がもやもやしてるらしく、それをはっきり口に出せないのがなお
焦れったいらしく、眉根に皺を寄せて考えこみました。私はその顔を覗き込んで尋ねまし....
「白木蓮」より 著者:豊島与志雄
う手の届かないところにいるようでもあるし、すぐ掌の中にいるようでもある。なんだか
焦れったいのだ。だから、焼け跡の野原に連れだして、夕日を眺めながら、彼女を相手に....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
と、折にふれては八重縦横に癇癪の虫|跳ね廻らし、自己が小鬢の後れ毛上げても、ええ
焦れったいと罪のなき髪を掻きむしり、一文|貰いに乞食が来ても甲張り声に酷く謝絶り....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
だ」 「…………」 「はっきりいえ」 「おじさんは……」 「うむ」 「でも」 「
焦れったい奴。男というものは、もっと何でもはっきり物をいうものだ」 「……だって....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
て潜伏していた彼の姿は傷ましい。あわれというよりは、篠原|治さんの語をかりれば、
焦れったい極みである。だが、過去遠い歴史となったが、彼が忍んだために、少なくも、....