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然にあらず
「然にあらず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
然にあらずの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雁」より 著者:田中貢太郎
此の話は想山著聞奇集の中にある話である。該書の著者は、「此一条は戯場の作り狂言のようなる事なれども、
然にあらず、我が知音中村|何某、其の時は実方津の藩中に在る時の事にて、近辺故現に....
「新疆所感」より 著者:日野強
。清廷が特に将軍をイリに駐紮せしめて、辺防に任ぜしむるゆえんのものは、もとより偶
然にあらず。しかるに露国は野心を中央アジアに逞うせんと欲するここに年あり、いやし....
「日本男子論」より 著者:福沢諭吉
満ならしむるものなり。古人の言に、忠臣は孝子の門に出《い》ずといいしも、決して偶
然にあらず。忠は公徳にして孝は私徳なり、その私《し》、修まるときは、この公《こう....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
し得たるは易きより入《い》りたる者なるべし。俳句の初めより天然美を発揮したるも偶
然にあらず。しかれども複雑なるものも活動せるものも少しくこれを研究せんか、これを....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ゆるも、その実、しからざるをえざる原因事情ありて、その結果をきたすものなれば、偶
然にあらずして必然なりといわざるべからず。これ畢竟、多年の経験によりて、原因と結....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
徳川氏の治世に及びて一般文化の発達と共にここに俳諧狂歌の新体を生じたるは決して偶
然にあらず。この二者は和歌の貴族的なるを砕いて平民的に自由ならしめたるに外《ほか....