然る可き[語句情報] » 然る可き

「然る可き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

然る可きの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
でしょう。」 本間さんは向うの態度や口ぶりから推して、どうもこの忠告も感謝して然る可きものか、どうか判然しないような気がしたから、白葡萄酒を嘗《な》め嘗め、「....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
決して出来ず、又生涯所天を持たぬと云う事は余の叔父が許すまい、叔父は只管此の家に然る可き後嗣ぎの出来て子孫の繁栄する事を祈って居るから。 殊に又秀子の心も此の....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
籠が立ち、杉皮葺の仮屋根の下に墨黒々と「彰忠」の二大字を書いた板額が掲って居る。然る可き目的がなければ村芝居の興行は許されぬと云う其筋の御意だそうで、此度の芝居....
蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
名等の誰にもせよに任かせて置くことは出来ぬところである。是《ここ》に於て誰か知ら然る可き人物を会津の主将に据えて、奥州出羽の押えの大任、わけては伊達政宗をのさば....
故郷」より 著者:井上紅梅
して生活することを望まない。彼等はわたしどものまだ経験せざる新しき生活をしてこそ然る可きだ。 わたしはそう思うとたちまち羞しくなった。閏土が香炉と燭台が要ると....
俗臭」より 著者:織田作之助
出て行け」騒ぎが想いつかせた、之はいわば彼女の身分保証令である。その雄弁の間に、然る可き人が千恵造を迎えに渡鮮する必要ありと附け加えることも忘れなかった。 そ....