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然別
「然別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
然別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
た赤帽は、一人しか荷物を扱《あつか》っていない。しかもその一人は今笑ったのと、全
然別人に違いないのだ。では今笑った赤帽の顔は、今度こそ見覚えが出来たかと云うと、....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
識は奥の方に微かに残ってはいるが、それは全然受身の状態に置かれ、そして彼女とは全
然別個の存在――小櫻姫と名告る他の人格が彼女の体躯を司配して、任意に口を動かし、....
「棲霞軒雑記」より 著者:上村松園
する暗示を得ることもある。 しかし目がさめてからその絵を見直すと、実際の絵と全
然別の失敗箇所であったりしてがっかりすることもある。 自分の芸術に身も心も打ち....
「電気風呂の怪死事件」より 著者:海野十三
は蝋引きのベル用の電線で、この天井裏を匍い廻っている電灯会社の第四種電線とは、全
然別種のものであることが判明した。又、それは大して古いものではないという様なこと....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
殊に左の方は注意して見たが、傷らしい跡はどこにも残っていなかった。頗る元気で、全
然別人のように朗らかだった。昨夜は十二三の少女だと思ったが、柄こそ小さいがもう立....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
あの天盤の亀裂と海水の浸入だと云ったね。しかしこれは、やっぱりこの殺人事件とは全
然別の事変だし、おまけにあの採炭場に火がつけられた時には、まだ天盤に異動はなかっ....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
つかさっぱりと、葉子の心に打ち切られて仕舞った。ところがそのすこしあと、葉子は全
然別な角度から麻川氏を見かけた。それは或夜、大変混雑な文学者会が、某洋食店楼上で....
「拷問の話」より 著者:岡本綺堂
が、実際はその以上に優遇された。牢名主の声がかりというので、彼は普通の囚人とは全
然別格の待遇をうけて、他の囚人どもを手下のように使役するばかりでなく、三日に一度....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
の仕方が悪いというのか、あるいは全然承諾を経ずして改作したというのか。あるいは全
然別種の作であるのを、学海居士がひがんで議論をなしたのか。わたしは固よりその間の....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、真斎を恫※する具には供しているけれども、はたして彼の見解のごとく、本事件とは全
然別個のものであろうか。法水が黒死館の図書目録の中から、ウッズの「王家の遺伝」を....
「審判」より 著者:カフカフランツ
からである。ところでそれは、弁護士の事務室の絵にひどく似ていた。もちろんこれは全
然別な裁判官であって、頬の側にまで達している黒いもじゃもじゃの一面の髯を生やした....
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
甚兵衛が三十の年を迎えた時、こうしていては際限がないと思った。これまでとは全
然別な手段を採ろうと決心した。それは虫の好かぬ惣八郎と、努めて昵懇《じっこん》に....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
の上り口となる。ただしこの厨川というのは、安倍貞任の最期を告げた奥州の厨川とは全
然別の厨川だ。柵址には八幡神社が勧請せられて、その社務所が登り口にある。早朝江畑....
「華々しき瞬間」より 著者:久坂葉子
れでしまいと決め、次はさらりとした気持で新しい女に自分をむかわせる。そして、又偶
然別れた女に出会えば、出会った時に新鮮になれる。ところが南原杉子の一夜の後、彼女....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
。どうぞお取締まり下さいますように」と。 勿論官では取り上げなかった。しかし全
然別の理由から、立退きを命ずることにした。 この一座が掛かって以来、にわかに盗....