焼岳[語句情報] »
焼岳
「焼岳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
焼岳の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「梓川の上流」より 著者:小島烏水
出て、この峠へ上ると、日本アルプスの第一閃光が始めて旅客の眼に落ちる――と、北は
焼岳《やけだけ》の峠、つづいては深山|生活《ずまい》の荒男《あらしお》の、胸のほ....
「上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
っていなかった。その時分上高地峡谷に入る人は、猟師の外に、稀に飛騨の蒲田谷から、
焼岳を越えて来るか、あるいはその反対を行く旅人を見るに過ぎなかったのであろうと想....
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
活火山硫黄岳(御嶽火山脈に属し、乗鞍岳の尾根つづきに当る)があって、硫黄岳(別名
焼岳)の一峰、白谷火山は、梓川の断層地に、割谷火山は、花崗岩と秩父古生層の接触線....
「谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
りて、蒲田温泉に一泊。 二十四日 蒲田より白水谷を渉り、中尾を経て、割谷に沿い、
焼岳(硫黄山)の新旧噴火口を探りて、再び上高地温泉に一泊。 二十五日 宮川の池に....
「山と雪の日記」より 著者:板倉勝宣
夏の日記 大正池 峰々の谷に抱かれた雪の滴を集めて流れて、梓川は細長い上高地の平原を、
焼岳の麓まできた時に、神の香炉から流れ出たラヴァはたちまちにその流れを阻んだ。岩....
「春の上河内へ」より 著者:板倉勝宣
気を吸いながら、河の流れを聞きながら、岩の浴槽で一時間もつかっていた。十時頃から
焼岳へ散歩に行った。焼の方から見た霞沢や六百山はなかなか綺麗だ。殊に木の間から見....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
林、谿流《けいりゅう》、すべてが清麗で、顧みれば、四周《まわり》の深山の中には、
焼岳の噴煙がおどろ髪のように立ちのぼる。途中一つ信州松本への廻り道があっただけ、....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
的な自然の見方で一種の特色があり、大成すれば面白かろうと思った。私は穂高、明神、
焼岳、霞沢、六百岳、梓川と触目を悉く画いた。彼女は其の時私の画いた自画像の一枚を....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
の山脊つく。 すぐ目についたは温泉場、その南に隣って琉璃色のように光る田代池、
焼岳も霞岳もよく見える、もうここに来ると偃松は小くなって、処々にその力なき枝椏を....
「雨の上高地」より 著者:寺田寅彦
査した。安山岩かと思われる火山岩塊の表面が赤※色に風化したのが多い。いつかの昔の
焼岳の噴火の産物がここまで流転して来たものと思われた。一時止んでいた小雨がまた思....