焼死[語句情報] »
焼死
「焼死〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
焼死の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白」より 著者:芥川竜之介
明《しんめい》の加護だと信じている。
時事新報。十三日(九月)名古屋市の大火は
焼死者十余名に及んだが、横関《よこぜき》名古屋市長なども愛児を失おうとした一人で....
「蠅男」より 著者:海野十三
せるため総入歯にしているのが沢山ある」 「その入歯を作った歯医者を調べてみれば、
焼死者の身許が分るでしょうに」 「ところが生憎と、入歯は暖炉のなかで焼け壊れてバ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
をあげている。今度は風が強く、全く利敵風であった。 ◯十日未明の大空襲で、東京は
焼死、水死等がたいへん多く、震災のときと同じことをくりかえしたらしい。つまり火に....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ず、焼け残りの部分が様々な恰好で、焦土の所々に黄色く残っているところは、ちょうど
焼死体の腐爛した皮膚を見るようで、薄気味悪く思われるのだった。
ところで、その....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
課長は、焼跡を丹念《たんねん》に調べた。 その結果、一箇の無残《むざん》な
焼死体が発見せられた。背骨からしてすぐ判定がついて、犠牲者《ぎせいしゃ》は気の毒....
「雷」より 著者:海野十三
針をつけないじゃ危険ですよ。もし落雷すれば階下から猛烈な火事が起って、貴女がたは
焼死しますぞ」 「ええ、そうだと申しますネ。娘夫婦も前からそれを云うのですが、そ....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
のとき、一陣の熱気が、フーッと彼の頬をうった。そうだ、女の云うとおり、彼女はいま
焼死しようとしているのだ。とういとう提灯屋の屋根の下からチラチラと紅蓮の舌が見え....
「指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
叫びました。東京のうちでも本所の被害が最もはなはだしく、被服厰跡だけでも何万人も
焼死したというのを知っていたので、本所と聞いただけでもぞっとしたのです。 「じゃ....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
え拡がれり、もはや行くに処なし、寒気のために凍死なんとせし余は、今や猛火のために
焼死なんとするなり、余は天に叫べり地に哭けり、眼は独楽のごとく回転して八方を見ま....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
様。) と、榛の樹から出て来ながら、ひょい、とあとへ飛退った。 (菜売がそこで
焼死んだてばよ。) (
焼死んだ。) こっちも退った。 (菜売?……ッて) (お....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
かしらと怪しまれたが、夜に入って又電報が達した。 再び恵みの暴雨が降り始めて人の
焼死し尽くすを免れ得たり。 三たび太陽はその威を逞しくし始めたけれど、幸いにして....
「火葬と大蔵」より 著者:喜田貞吉
られたのであったかもしれない。垂仁天皇の皇后狭穂姫は、兄狭穂彦とともに稲城の中で
焼死された。無論屍体も焼けてしまった事であったであろう。日本武尊も危うく駿河の焼....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
て来ることもそう急には運びません。急設のバラックもああはできますまい。幸いにして
焼死圧死を免れたものも、喰うに食なく、着るに衣なく、住むに家がないという大騒ぎで....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
ことはいわねえ。――だからそこは人情で、三浦がこれ/\だそうだ、向島で可哀そうに
焼死んだそうだ。……といったって誰もかばい手はない、ざまァみろ、いゝ気味だ、みん....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
、フランス、イギリス等の駐屯区域では兵隊が乱暴するので縊死するもの、井戸に投じ、
焼死するものが続出し、そうした区域からの避難民は争って日本軍駐屯の北城区域へ避難....