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「煉瓦造り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

煉瓦造りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
深夜の市長」より 著者:海野十三
ました」という運転手の声と共に下されてしまった。一体ここは何処だろうと見廻すと、煉瓦造りの建物が立ち並んでいるあたりにどうやら見覚えがある。 「ほほう。してみる....
海底大陸」より 著者:海野十三
ふたが、どしんとしまった。 それがきっかけのように、今まで震動にたえていた古い煉瓦造りの建物は、がらがらがらと一大音響を発して崩壊した。鉄水母の上に、幾千幾万....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
理想の基礎を与え禅はこれを実際的なものとした。 第四章 茶室 石造や煉瓦造り建築の伝統によって育てられた欧州建築家の目には、木材や竹を用いるわが日本....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
載せていた。天井の高い二階建ての洋館は、辺りの日本建築を見下すように見える。赤い煉瓦造りの壁面を蔦蔓がたんねんに這い繁ってしまっている。棲家として一番落着きのあ....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
がら、透き通るようなうすものゝショールを長々と飜えして、令嬢風の女連が、厳めしい煉瓦造りの建物を黙殺し乍ら歩いていた。 やがて小塚検事は筆を取って予審請求書に....
メデューサの首」より 著者:小酒井不木
に××火葬場へ彼女の死骸を運んで、焼いてもらうことにしました。 いよいよ彼女が煉瓦造りの狭い一室に入れられて焼かれはじめたとき、わたしは恐ろしくはありましたけ....
獄中記」より 著者:大杉栄
ると、足元にはうすべりが二枚に折って敷かれている。僕は黙って知らん顔をしていた。煉瓦造りの西洋館の中で、椅子テーブルを置いて、しかも向うは靴をはいてその椅子に腰....
黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
から。 第二期は、陸羽線敷設の当時、九年間に亘った。鉄板製の煙突の代りに、赤い煉瓦造りの大煙突が、遠くの遠くから敵視の目標となった。黒煙は煙突から直かに雲に続....
四次元漂流」より 著者:海野十三
けれどね、まさかあの煙突からはね……」 茶の間から植込と塀越しに、お隣の古風な煉瓦造りの赤いがっちりした煙突が見える。しかしあの煙突から雪子姉さんがでられると....
縁結び」より 著者:泉鏡花
がね、その火事で、向うの家も焼けたんだ。今度通ってみたが、町はもう昔の俤もない。煉瓦造りなんぞ建って開けたようだけれど、大きな樹がなくなって、山がすぐ露出しに見....
雪のシベリア」より 著者:黒島伝治
見えない日が一週間ほどつゞいた。 彼等は、ある丘の、もと露西亜軍の兵営だった、煉瓦造りを占領して、掃除をし、板仕切で部屋を細かく分って手術台を据えつけたり、薬....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
柄が備わっている。 昼食後、朝鮮唯一であるという平壤の妓生学校へ案内された。赤煉瓦造りの小さい建物であるが、大同江に臨んでいて、優れた眺めが軒下に連なっている....
式部小路」より 著者:泉鏡花
の音楽の神といえば、見たまえ、この硝子窓の向うに見える、下の外科室の屋根を隔てた煉瓦造りを。外国婦人が住んでいてね、私なんぞにゃ朗々としか聞えんが、およそ目には....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
かに数十人に過ぎず。その当時はわが領事館もここにありしという。家屋は木造、石造、煉瓦造り相混じ、屋根はすべてトタンぶきにして、二階建てを限りとす。昨今秋冷の候な....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
より仁王門に至る間、七十余間を仲店といふ。道幅五間余を全部石にて敷きつめ、両側に煉瓦造りの商店百三十余戸あり。もとこの地は浅草寺支院のありしところにて左右両側各....