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煎汁
「煎汁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
煎汁の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
(『塵添※嚢抄《じんてんあいのうしょう》』九、『夫木集抄』三)。紀州で、その葉の
煎汁で蘿蔔《だいこん》の害虫を除く。これと同じくアンドロメヤ属に隷《つ》く、小木....
「厄年と etc.」より 著者:寺田寅彦
爛れ煮固まっているに過ぎないだろうとしか思われない。しかし私はその鍋の底に溜った
煎汁を眼を瞑って呑み干そうと思う。そうして自分の内部の機能にどのような変化が起る....
「黒い手帳」より 著者:久生十蘭
たといってもいいほどだった。 タルジュ事件というのは、妻君が莨※《ろうとう》の
煎汁を飲ませて夫を殺したつい最近の事件であった。病中の躁暴《そうぼう》状態が異様....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
る。 侍医長がいちいち入念に毒見して医官に返す。まず檳榔子とタマリンドの果肉の
煎汁に鼈甲の粉末をまぜた下剤を三カデックス(約三合)ほど飲ませ、吐剤として牛※(....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
好《よ》い事がありましょうね」お登和「餡は最初|昆布《こぶ》と鰹節《かつぶし》で
煎汁《にだし》をお拵えなさい。それへお砂糖とお醤油で味をつけて葛を引きます。お役....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
違いますか」中川「違います。それは新発明の昆布《こんぶ》スープで、昆布の極く濃い
煎汁《だし》を七分、先刻お話し申した上等の牛スープを三分の割合で製したのです。ま....