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煙霞
「煙霞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
煙霞の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「雛妓」より 著者:岡本かの子
ろ共に凝っている。けれども秋のように冷かではない。見よ、眄視、流目の間に艶やかな
煙霞の気が長い睫毛を連ねて人に匂いかかることを。 眉へ来て、わたくしは、はたと....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ろの角度から扱ってゆくのはやさしいようでそうでもないことね。いろいろのポイントが
煙霞のなかにぼやかされるために。 高見順が文学について書いているのに、先ず文学....
「アインシュタイン」より 著者:寺田寅彦
チェはあんまりギラギラしている(glitzernd)と云っている。 彼が一種の
煙霞癖をもっている事は少年時代のイタリア旅行から芽を出しているように見える。しか....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
ご法話をきいたり、朝食会で〈|お好み焼《グリルド・ケーキ》〉をやったり、もっぱら
煙霞療養に専念しているので、〈サボ・クラブ〉などと悪口をいわれているが、ヒラの二....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
れ生真なり※し 薄命紅顔の双寡婦 奇縁白髪の両新人 洞房の華燭前夢を温め 仙窟の
煙霞老身を寄す 錬汞服沙一日に非ず 古木再び春に逢ふ無かる可けん 河鯉....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
の哀れの歌枕でも世の寂栞を追い求むる風狂子のそれでもなかった。ただ未だ見ぬ北方の
煙霞に身も霊もうちこんで見たかったのである。ほとんど境涯的にまで、そうした思無邪....
「カン」より 著者:長谷川伸
底企て及ばない光景を描いているのに頭をさげることが、時どきある。 紅葉山人の『
煙霞療養』を読んで、判ったつもりでいたことが、実際に越佐地方をまわってみて、誤謬....