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煥
「煥〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
煥の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
り》に凱歌を奏し国民の歓喜何ものか之《これ》に若《し》かん曩《さき》に宣戦の大詔
煥発《たいしょうかんぱつ》せらるるや義勇公に奉じたる将士は久しく万里の異境に在《....
「惜別」より 著者:太宰治
月二十七日、日本国民として忘るべからざる陸海軍の決定的大勝利となり、国威四方に輝
煥し、国民の意気また沖天の概があったが、この日本の大勝利は、異国人の周さんにまで....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
で飛び上がるを飛馬が地上へ蹴戻した、蹄の跡より噴泉出でその水を飲む人文才たちまち
煥発《かんぱつ》す、その泉を馬泉《ヒッポクレネ》というと。インドにも『リグヴェダ....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
え造られたものだった。畳に置かれた白々とした紙の上に、小さな宝玩は其の貴い輝きを
煥発した。女は其前に平伏していた。 「チュッ、チュッ、チュ、チュ」 雀の声が一....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
の明りに照らしだされた蒼白い額に観相《かんそう》に長じている忠相は、非凡の気魂、
煥発《かんぱつ》の才、雲のごとくただようものをみたのである。
これは、一人傑。....
「虎狩」より 著者:中島敦
さて、虎狩の話の前に、一人の友達のことを話して置かねばならぬ。その友達の名は趙大
煥といった。名前で分るとおり、彼は半島人だった。彼の母親は内地人だと皆が云ってい....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
噂をきいたとき、まさかと思った。久世隆光は時々女主人の食卓にまねかれていた。才気
煥発の談論と、一座の空気とピッタリした親しさ。けれどもそれは久世隆光に限ったこと....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
しい場所を、確かめておく必要があるじゃありませんか。」 さすがの夫人も、才気|
煥発、恐ろしい者知らずの美和子には、ややてこずっている気味である。 「だって、確....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
者としてもそろそろ油の乗ろうとしている、危げのない芸の持主でした。ビングは、才気
煥溌、天衣無縫の性情、おおいに珍重すべき中老嬢ですが、その容姿に至っては、甚だ香....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
ましたが、字はどう書くのか覚えません。この弟さんは、兄さんの温厚なのに似ず才気|
煥発した方で、何か失行のあった時、名家の子弟であったためか、新聞に書立てられて、....
「荘子」より 著者:岡本かの子
かして居る。 妻の田氏は魏の豪族田氏の一族中から荘子の新進学徒時代にその才気|
煥発なところに打ち込んで嫁入って来たものであった。それが荘子が途中「道」に迷いを....
「人間山中貞雄」より 著者:伊丹万作
えば悲劇的であるが、ちようどそういう時に出くわしたればこそ我々同時代のものは才気
煥発する彼の一連の作品によつて楽しまされたとも考えられる。 さもあらばあれ、す....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
憾の点がはなはだ多かったところからして、明治二十三年十月三十日をもって教育勅語が
煥発されるようになった次第である。自分はちょうどこの教育勅語
煥発の際にドイツから....
「寄席行灯」より 著者:正岡容
々舎《れいれいしゃ》馬風あり、珍人橘の百圓あり、一は豪放でたらめにして、一は変才
煥発なり。かかるタノモシキ珍漢ありて、八百万《やおよろず》世のオール落語は、前途....
「随想」より 著者:上村松園
でも一つ位あったらよかろうにと折ふしに思われる事でもある。そのころの美術雑誌で『
煥美』というのがあって、いつかその雑誌で松年先生と久保田米僊さんとが、画論に争論....