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煽つ
「煽つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
煽つの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「朱日記」より 著者:泉鏡花
の短い赤い旗を飜々と見せて、しゃんと構えて、ずんずん通る。…… 旗は真赤に宙を
煽つ。 まさかとは思う……ことにその言った通り人恋しい折からなり、対手の僧形に....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
、情ない、口惜いが、袖や袂を払いた音。 (やれ羽打つ、へへへ、小鳥のように羽掻を
煽つ、雑魚のように刎ねる、へへ。……さて、騒ぐまい、今がはそで無い。そうでは無い....
「紅玉」より 著者:泉鏡花
、つるりだ。 三の烏 いつの事だ、ああ、聞いただけでも堪らぬわ。(ばたばたと羽を
煽つ。) 二の烏 急ぐな、どっち道俺たちのものだ。餌食がその柔かな白々とした手足....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
ゃ。この段替ればいの、狂乱の所作じゃぞや。」 と言う。風が添ったか、紙の幕が、
煽つ――
煽つ。お稲は言につれて、すべて科を思ったか、振が手にうっかり乗って、恍惚....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
だしっとりと春雨にならぬ間を、毎日のように風が続いた。北も南も吹荒んで、戸障子を
煽つ、柱を揺ぶる、屋根を鳴らす、物干棹を刎飛ばす――荒磯や、奥山家、都会離れた国....