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「煽動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

煽動の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
。この分では、誰よりも彼自身が、その斬り捨ての任に当り兼ねない勢いである。これに煽動《せんどう》された吉田、原、早水、堀部などは、皆一種の興奮を感じたように、愈....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
れるのは武人の技倆《ぎりょう》である。正義それ自身も恐れるに足りない。恐れるのは煽動家《せんどうか》の雄弁である。武后《ぶこう》は人天を顧みず、冷然と正義を蹂躙....
或る女」より 著者:有島武郎
る必要があるのに、日本の移民問題が米国の西部諸州でやかましくなり、排日熱が過度に煽動《せんどう》され出したので、何事も米国人との交渉は思うように行かずにその点で....
宣言一つ」より 著者:有島武郎
な問題を提供している。それを十分に考えてみることなしに、みずから指導者、啓発者、煽動家《せんどうか》、頭領をもって任ずる人々は多少笑止な立場に身を置かねばなるま....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
の尊さを多く認めないで、乱雑な成行きに委せやすい。所謂事業家とか、政治家とか、煽動家とかいうような典型の人には、かかる傾向が極めて多くあり易い。 全く実用の....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、ムラムラと、飛びだした。一味の者は、細心の注意をもって、機会を見ては、巧みに、煽動した。居合わせた婦女子は、駭きのあまりに、失心する者が多かった。正義人道を口....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
それがその証拠だと言うんだ。そして僕はドイツ政府から金を貰ってフランスの労働者を煽動しに来たのだと言うんだ。 その他あんまりうるさい馬鹿なことばかりを言いやが....
海底都市」より 著者:海野十三
ではまだ血祭《ちまつり》にならないぞ」 オンドリは前に集まっているトロ族たちを煽動《せんどう》した。さっきまでは彼は平和愛好者のような顔をしていたのに、今はも....
滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
どは話せぬ人間と思っていたのであろう。 滝田君は熱心な編輯者だった。殊に作家を煽動して小説や戯曲を書かせることには独特の妙を具えていた。僕なども始終滝田君に僕....
雷同性に富む現代女流画家」より 著者:上村松園
して新しい絵を気取ろうとするは甚だ狭量なことであります。またこんな雷同的な作家を煽動している批評家もそうであります。新しい形式のみを讃めるということが強ち自己の....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
生れたものは終生下層に沈淪しておらねばならない。その結果が意外な根柢ある革命的|煽動が下層社会に初まったり、美くしいヒューマニチーが貧民の間に発現されたりする。....
活人形」より 著者:泉鏡花
飛び狂い、火にあくがれていたりしが、ぱっと羽たたき火屋の中へ逆さまに飛び入りつ、煽動に消える火とともに身を焦してぞ失せにけり。 颯と照射入る月影に、お藤の顔は....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
の事務所に連れられて行った。柔道部の連中が大勢私を取巻いて、「お前、社会主義者に煽動されて、ああいう大会をやったんだろう、怪しからんじゃないか、謝り状を一本書け....
鷺娘」より 著者:大倉燁子
方はお顔に似合わず凄い人で、どんな事でもやりかねないんですから――、奥様をうまく煽動てて替玉に使い御自分だけがうまい汁を吸って世間の眼を暗ませようとなさるなんて....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ンに侵入したところ、作戦思うように行かず、ナポレオン失敗の第一歩をなした。英国の煽動により一八〇九年墺国が再び開戦し、ナポレオンの巧妙なる作戦は良くこれを撃破し....