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「熊野川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

熊野川の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
》えるとては必ず得手《えて》と蟹《かに》という風に猴の字を得手と読み居る。かつて熊野川を船で下った時しばしば猴を見たが船人はこれを野猿《やえん》また得手吉《えて....
植物人間」より 著者:蘭郁二郎
峡を見、あれから山を越して清姫の遺跡をたずねたまではよかったのだけれど、それから熊野川上流の九里峡にまで出る道のりを、自動車道路に沿って行くというのではなんとな....
わが童心」より 著者:佐藤垢石
戸大根などの鮮漿に舌鼓をうち申し、殊に時たま珍肴として、十津川と北山川と合流して熊野川となるあたりの渓谷に釣り糸を垂れ、獲たる山女魚やはやに味覚を驚かせ候が、ま....
桑の虫と小伜」より 著者:佐藤垢石
加茂川の上流へ。四国へ渡って仁淀川、新荘川、吉野川へ。さらに、紀州の熊野へ入って熊野川の日足で、一ヵ月を鮎の友釣りに釣り暮らした。父子づれの釣り旅は、まことに楽....
たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
一 伊勢へななたび熊野へさんど、という文句があるが、私は今年の夏六月と八月の二度、南紀新宮の奥、瀞八丁の下手を流れる熊野川へ、鮎を訪ねて旅して行った。秋の落ち鮎には、さらにも一度この熊野川へ志し、....
」より 著者:佐藤垢石
一 南紀の熊野川で、はじめて鮎の友釣りを試みたのは、昭和十五年の六月初旬であった。そのとき....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
、また生籬《いけがき》に利用せられ挿木が容易であるからまことに調法である。紀州の熊野川に沿った両岸には長い間、まるで野生になったムクゲがかの名物のプロペラ船で遡....
遍路」より 著者:斎藤茂吉
は疲れきって熊野本宮に著いたのは午後二時ごろであった。そこで熊野権現に参拝した。熊野川は藍に澄んで目前を流れている。きょうの途中に、山峡からたまたま熊野川が見え....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
まに通ってしまった。途中で、ちょっと見た天然記念物とかの獅子岩などはなくもがな。熊野川を渡る。長橋を堺として、都会の屋根。新宮市は、もう、宵の灯、賑わし。 橋....