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熟練
「熟練〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熟練の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
ら観測装置をあやつらせても、落ちついて精密な観測をやり遂げる者がいません。日頃の
熟練ぶりに比して、五十%ぐらいの能率しか発揮し得ないのです」 「人間て、なんてだ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
することが困難だったのであります。 横隊戦術は高度の専門化であり、従って非常に
熟練を要するものです。何万という兵隊を横隊に並べる。われわれも若いときに歩兵中隊....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
の肥った牝牛であった。相当の位置までくると、シャツにチョッキ姿の屠手は、きわめて
熟練したもので、どすと音がしたかと思うと、牝牛は荒れるようすもなく、わずかに頭を....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
りした体を真直ぐに、見えぬ何物かを追っているようであった。もう四十年輩の技術には
熟練しきった様な男である。――一分、二分。春の夜は闌けて、甘く悩しく睡っていた。....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
間に、料理人が壁から大きな肉切庖丁を下して、サッと死体を截断する。そして駭くべき
熟練をもって、胸の肉、臀部の肉、脚の肉、腕の肉と截り分け、運搬車に載せると、ライ....
「海底大陸」より 著者:海野十三
えなくなっているのがわかったこと、そんなわけだから、いま機関部員は、ただ日ごろの
熟練によって、目は見えないが、手さぐりによって、この精巧なクイーン・メリー号の機....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
にやれば、五十六箇所の工場の機械が壊れるうえに、そのそばにいた何千人何万人という
熟練職工がやられてしまうじゃないか。機械と職工とこの両方をやっつけてしまえば、こ....
「もくねじ」より 著者:海野十三
。ありがとう」 ぼくたちは、ここでもまた褒められた。褒めてくれたのは、仕上げの
熟練工の木田さんという産業戦士だった。 「それごらんなさい。私はこのごろふわふわ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
名手で、さまで私の体力を消耗することなしに、自由に通信を行うらしいのであった。不
熟練の霊に使われると、通信もまとまりが悪く、又私の疲労も非常に強烈であった。従っ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
だけの実力が有り余っていた。女ながらも掛縄、投縄、引縄、釣縄、抜縄、何でもそれは
熟練していた。捕縄の掛け方に就いても、雁字搦み、亀甲繋ぎ、松葉締め、轆轤巻、高手....
「キド効果」より 著者:海野十三
かし……。うふふん」と木戸博士は首を左右に振った。「この興奮曲線を取るには非常な
熟練が要るのじゃ。大学院を出てきた君にすら、こうはうまく取れない筈じゃ」 理学....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
で見るとまるで夢をみるような心地がするが、さすがにアレだけの人気を買った話上手な
熟練と、別してドッシリした重味のある力強さを感ぜしめるは古今独歩である。 ....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
かの怪声が決して吾人の口より発せられざるものならばともかく、なんぴとにても少しく
熟練せば、これに類する声を発するに難からずというにおいてをや。現にその近隣の児童....
「迷信解」より 著者:井上円了
るが、十中にて五分はあたり、五分は外れるのが当たり前である。しかし、筮者の経験と
熟練とによりて、十中七八分くらいはあたることもあろうと思わる。ただし、そのあたる....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
八人ずつ互いに向かい合わせて対座するが、給仕のボーイは一人である。しかしボーイの
熟練には感心する。スープやほかの料理の皿に盛りたるものを、片手に七個くらい載せて....