熟読[語句情報] » 熟読

「熟読〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

熟読の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
非凡なる凡人」より 著者:国木田独歩
美味《うまみ》を知って以後は、何度この書を読んだかしれない、ほとんど暗誦するほど熟読したらしい、そして今日といえどもつねにこれを座右《ざゆう》に置いている。 ....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
てほしいとの事なり。 ◯「川柳祭」寄贈をうく。徳川さん、正岡氏、吉田機司氏などを熟読す。 ◯きょうは鎌倉の郁ちゃんの婚礼の日。招待を受けたが、この病体にて鎌倉ま....
獄中記」より 著者:大杉栄
行は如何に。僕は出獄したらすぐ多年宿望のクロの自伝をやりたいと思っている。今その熟読中だ。」 それからもう出獄近くなって山川に宛てた手紙を出した。その中に法廷....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
圃に向かった小さな家に私たちの冬ごもりの仕度ができた。私はこの家で『善の研究』を熟読した。この書物は私の内部生活にとって天変地異であった。この書物は私の認識論を....
獄中消息」より 著者:大杉栄
如何に。僕は出獄したらすぐに多年宿望のクロの『自伝』をやりたいと思っている。その熟読中だ。 枯川のイタリア語のハガキの意味はわからんと言ってくれ。保子に判決謄....
学生と教養」より 著者:倉田百三
としなければならぬ。文芸の如く具象的であることはできない。しかしすぐれた倫理学を熟読するならば、いかに著者の人間が誠実に、熱烈に、条理をつくして、その全容を表現....
学生と読書」より 著者:倉田百三
書の一つであった。かような指導書を見出したときには、これをくりかえし、幾度となく熟読し、玩味し、その解答を検討すべきである。手垢に汚れ、ページがほどけるほど首引....
発明小僧」より 著者:海野十三
報より抜粋して次に数例を貴覧に供せんとす。夫れ一言半句も疎かにすることなく、含味熟読あらむことを。 パチンコの発明 昭和二年実用新案広告第一一六七七号(類別....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
討ち取って、奪って俺の所へ持って来たものだ。……さあ中身だが何といおうかな。俺は熟読したのであるから中身の有りようは存じてはいるが、ちとお前へはいいにくい。……....
瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
舟翁とのみとて、その大意を語られしに、翁は非常に喜び、善くも書かれたり、ゆるゆる熟読したきにつき暫時拝借を請うとありければ、その稿本を翁の許に留めて帰られしとい....
わが文学修業」より 著者:織田作之助
そしてそこから出ているアラン。なお、小林秀雄氏の文芸評論はランボオ論以来ひそかに熟読した。 西鶴を本当に読んだのは「夫婦善哉」を単行本にしてからである。私のス....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
ほとりの、ふさふさしたクローバの上に、しばしば寝ころがって、マザーの恐ろしい話を熟読|玩味することだった。そして、夕闇が濃くなって、書物のページが彼の眼の前で靄....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
々々購読するを忘れなかったというは、当時馬琴が戯作を呪う間にさえ愛読というよりは熟読されて『八犬伝』が論孟学庸や『史記』や『左伝』と同格に扱われていたのを知るべ....
法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
礼ながら余輩の所論を読んでこれを理解する程の能力なく、或いは当初より余輩の所論を熟読してみる程の親切もなく、再建論者が相変らずその再建論を繰り返しているのを見て....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
存じます。またすでに『融和促進』をお読み下さったお方々は、なにとぞこの小冊子を御熟読下さらんことをお願い致します。 中央融和事業協会、一九二八年八月)....