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熱がない
「熱がない〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熱がないの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「世相」より 著者:織田作之助
達はとにかく思想に情熱を持っていたが、僕ら現在二十代のジェネレーションにはもう情
熱がない。僕はほら地名や職業の名や数字を夥しく作品の中にばらまくでしょう。これは....
「雑沓」より 著者:宮本百合子
奥でかみころしながらのような声の調子で、瑛子は、 「あのひとは、何ていうんだか、
熱がないっていうものか、何しろ電気一点張りなんだから」 と、長男のことを云った。....
「渋谷家の始祖」より 著者:宮本百合子
のである。 その不平は、何故、あれほど利口な信子でありながら、何故またあれほど
熱がないだろう、という愁訴なのである。 今、ここで正隆は、かりに熱という言葉を....
「人間性・政治・文学(1)」より 著者:宮本百合子
し、またはっきりしたオルソドックスの小説の拘束がないために、それを破ろうという情
熱がない。それでそれを拘束する手枷・足枷みたいなもの、それを探していると、はから....
「獅子は死せるに非ず」より 著者:小栗虫太郎
甚だしいとする。従って、いかに営業部が続刊を迫るとも、もうわれわれにはこの上の情
熱がない。 売れる――が、「シュピオ」に於いてはそれが目的ではない。ただ、唯一....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
に掴んでいない。そういうものを本当に舞台の上で見物に示すという芸術家的な信念、情
熱がない場合には、これは全くその世間の偏見を正すことはできない。俳優はなるほど一....
「日記」より 著者:宮本百合子
外界に大きく働きすぎるからだったのか。市川房枝女史が実行家で、彼女は、自から鋭く
熱がないのだとかかれて居る。短い期間に大きなことに成功して、わっと云わせたい心持....