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熱が出る
「熱が出る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熱が出るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「城のある町にて」より 著者:梶井基次郎
へ帰った。 病気 姉が病気になった。脾腹《ひばら》が痛む、そして高い
熱が出る。峻《たかし》は腸チブスではないかと思った。枕元で兄が 「医者さんを呼び....
「屋上の狂人」より 著者:菊池寛
根へ上ってしまって)さあ若旦那、私と一緒に降りましょう。こなな所にいると晩には大
熱が出るからな。 義太郎 (外道《げどう》が近寄るのを恐れる仏徒のように)嫌やあ....
「新生」より 著者:島崎藤村
に泣出された時は、一寸《ちょっと》手の着けようが無かったね。どうかすると、子供に
熱が出る。夜中にお医者さまの家を叩《たた》き起しに行ったこともある。あの時分は、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
して、しまいには顔一面が化け物のように赤く腫れあがってしまいました。したがって、
熱が出る、唸《うな》る、苦しむというわけで、医者も手の着けようがないような始末に....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
い。 人間 おゝ。 顔蔽いせる者 それは起こり得ぬ事だろうか。今だってお前は毎日
熱が出るのではないか。 人間 祈りです。たしかなものは祈りです。私は寝床のなかで....
「斜陽」より 著者:太宰治
の。ただ、熱の出る前が、いやなのよ。頭がちょっと痛くなって、寒気がして、それから
熱が出るの」 外は、もう、暗くなっていて、雨はやんだようだが、風が吹き出してい....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
いちばん困った。朝は病気が直ったと思うほどいつも気持ちがいいが、午後からはきっと
熱が出る。やむなく発汗剤をのむと、汗がびっしょりと出て、その心持ちの悪いことひと....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ばしば見ることがありまして、それに出逢ったものは重い病気にかかって、悪寒がする、
熱が出るという始末。かれらの墓にむかって法事を営み、肉と酒とを供えて祭ればよし、....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
うだ。しかし医者はこれで発熱すると多分もういけないでしょうといった。もうそろそろ
熱が出るのかと思っていると熱が出ないのだ。 翌朝になって彼女はまたお粥をたべた....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
の宿に着いた。これからは大阪へ度々船が出るから、海路を取ろうというのである。段々
熱が出るので暫く蒲団を着て休んでいた。その中に船が出るというから乗ったが、この度....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
をしばしば見ることがあって、それに出逢ったものは重い病気にかかって、悪寒がする、
熱が出るという始末。かれらの墓にむかって法事を営み、肉と酒とを供えて祭ればよし、....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
です。」と、富寿は説明した。「毒のある蝶々で、それに刺されるとひどく腫れ上がって
熱が出ることがあるんだそうです。何処にでもいるという訳じゃないんですが、ここらで....
「生あらば」より 著者:豊島与志雄
、何しろ衰弱がひどいですからね。それから熱を出さないようにしなければいけません。
熱が出ると病勢も進むし、痰が多くなって衰弱も増すものです。それに心臓を弱らせない....
「秦の出発」より 著者:豊島与志雄
「病気ではないのかい。」 「さあ、医者にかかることを嫌うから、はっきりしないが、
熱が出るらしい。肺を病んでるようでもあるし、心臓が弱ってるようでもあるし、神経が....
「ひとりすまう」より 著者:織田作之助
は、それが当人の口から直接語られるとすると随分あさましい気持がする。義憤を感じて
熱が出るほどだった。だが、正直に言えば、その時ぼくはかなり朗かな気持だった。年少....