熱る[語句情報] » 熱る

「熱る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

熱るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:島崎藤村
芋焼餅に大根おろしを添えて、その息の出るやつをフウフウ言って食い、夜に成れば顔の熱るような火を焚いて、百姓の爺が草履を作りながら、奥山で狐火の燃える話などをした....
」より 著者:徳田秋声
室は、どうかすると蒸し暑いくらいで、笹村は綿の厚い蒲団から、時々冷や冷やした畳へ熱る体をすべりだした。 「敷の厚いのは困る。」 「そうですかね。私はどんな場合に....
」より 著者:徳田秋声
傍に針仕事をしているお今と、顔を見合わせながら呟いていた。お雪の口からは、お今が熱る顔に袖をあてて、横へ突っ伏してしまうほど、きまりの悪いようなことが、話し出さ....
乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
たろう。蛙を呑んだ蛇見たいにな」 彼は、拷問の事に考え及んだ時、頭の中が急に火熱るのを覚えた。 そのために、彼が土竜のように陽の光を避けて生きなければならな....
水鬼」より 著者:岡本綺堂
体じゅうが汗びっしょりになっていました。あくる朝はなんだか頭が重くって、からだが熱るようで、なんとも言えないような忌な気持でしたが、別に寝るほどのことでもないの....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
る。光のない上の世界と下の世界、その間を私たちの高麗丸のスクリュウが響く。機関が熱る。帆綱が唸る。通風筒の耳の孔が僅かに残照の紅みを反射する。 あ、書くのを忘....