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熱力学
「熱力学〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熱力学の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
理の中にも、自然界の法則が循環しているからなんです。現に体質液学派は、生理現象を
熱力学の範囲に導入しようとしています。ですから、無機物にすぎない算哲博士に不思議....
「物理学と感覚」より 著者:寺田寅彦
る。温度の観念でも昔の触感によった時代から特殊物質の膨脹によった時代を経て今日の
熱力学的の絶対温度に到着するまでの径路を通覧すれば、ある時代に夢想だもできぬよう....
「ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
quicker marred than made; という句がある。これを試みに
熱力学第二方則の最初の宣告と見るのも興味がありはしないか。 彼はなお、もし物質....
「量的と質的と統計的と」より 著者:寺田寅彦
未知の統計的自然方則であって、それは――もしはなはだしい空想を許さるるならば――
熱力学第二方則の統計的解釈に比較さるべき種類のものではあり得ないか。マクスウェル....
「物理学圏外の物理的現象」より 著者:寺田寅彦
る。 またかつて藤原博士が私に話されたように、古来の大家によって夢想されて来た
熱力学第二法則のアンチテーゼのようなものも渦の観察から予想されなくはないのである....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
説家とではその作品になんらかのちがった面目が現われないわけにはゆかないであろう。
熱力学の方則を理解した作者としない作者とでは、同じ事件の取り扱い方におのずからち....
「時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」より 著者:寺田寅彦
れた時だけでは用の弁じない場合が起こる。それはいわゆる不可逆現象の存在するため、
熱力学第二方則の成立しているためである。 この方則の設立、エントロピーの概念の....
「映画の世界像」より 著者:寺田寅彦
だんだんに分離して、最後にはきれいな別々の層に収まってしまうのである。このような
熱力学第二方則の完全な否定は、実にわれわれ固有の世界観を根底よりくつがえすに足る....
「ふしぎ国探検」より 著者:海野十三
久機関もできるのですが、ほんとはできない」 「なあんだ。できないのですか」 「『
熱力学第二の法則』というのがあります。それによると低温のものから高温のものへ熱を....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
的太陽系である――によって、この問題は一応落ち付いたように見える。之はプランクの
熱力学に於けるエネルギー量子を必要とすることになる。 矛盾の解決の鍵は光の理論....
「狼疾記」より 著者:中島敦
望むほど、しかく確乎たるものではない。それは小学校の先生に聞かされた世界滅亡説を
熱力学の第二法則という言葉に置換えて見ても同じことだし、そうした単純な科学による....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
この試みが成効して今日の物理的自然科学となれり。力学における力、質量等のごとき、
熱力学における温度エントロピーのごときこれなり。これらの概念と定義とが方則の云い....
「月夜のでんしんばしら」より 著者:宮沢賢治
んだ。はっはっは、どうだ、もっともそれはおれのように勢力|不滅《ふめつ》の法則や
熱力学第二則がわかるとあんまりおかしくもないがね、どうだ、ぼくの軍隊は規律がいい....