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「熱国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

熱国の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旅日記から」より 著者:寺田寅彦
巻の雲のようなものがたれ下がっていた。ミラージュも見えた。すべてのものに強い強い熱国の光彩が輝いているのであった。 船はタンジョンパガールの埠頭に横づけになる....
十二支考」より 著者:南方熊楠
浴《ゆあみ》させ新鮮潔白な絹衣を着せ、高壇に上って早朝より日中まで立たしむると、熱国の強日に曝《さら》され汗が絹衣に徹《とお》る。一々それを新衣に更《か》えしめ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「ただいま、印度人が急病さし起りまして、暫らく楽屋に休憩とございます、なにぶん熱国より気候の違った日本の土地に初めて参りましたこと故……」 「あはははは」 ....
加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
して今からちょうど一月ほど前から窃かにここに屯ろして様子を窺っているのであった。熱国の夕暮れの美しさ。真紅|黄金色、濃紫落ちる太陽に照らされて、五彩に輝く雲の峰....
経世の学、また講究すべし」より 著者:福沢諭吉
質を知ること緊要なり。その性質を知らんとするには、まずその物を見ること緊要なり。熱国の人民は氷を見たることなし。ゆえにその性質を知らず。これを知らざるがゆえに、....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
ある。色の明るさや濃淡の工合が我々の見なれているものとはひどく違う。恐らくそこに熱国の風物の反映があるのであろう。気温が高くて、しかも極度に乾燥した透明な空気、....
三国志」より 著者:吉川英治
、議を重ねていたが、ときに孟獲夫人の弟にあたる八番部長の帯来が、 「これは西南の熱国に威勢を振るっている八|納洞長の木鹿王に力を借りるしかない。木鹿王はいつも大....