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「熱意〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

熱意の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ると、葉子は胸の中でせせら笑った。そして心を許して木部に好意を見せ始めた。木部の熱意が見る見る抑《おさ》えがたく募り出したのはもちろんの事である。 かの六月の....
或る女」より 著者:有島武郎
惑《こわく》の力と情熱の炎とが自分にあるかないか見ているがいい。そうしたいちずの熱意が身をこがすように燃え立った。葉子は新聞記者の来襲を恐れて宿にとじこもったま....
小さき者へ」より 著者:有島武郎
。それでも私はもう私を悔もうとはしなかった。お前たちの為めに最後まで戦おうとする熱意が病熱よりも高く私の胸の中で燃えているのみだった。 正月早々悲劇の絶頂が到....
星座」より 著者:有島武郎
いちじる》しくはかどるのだ。そこにもう一度ぶつかって、それを征服してしまおうとの熱意がいよいよ燃えてきた。彼の眼の前で数字が堂々たる陣容を整えて展開した。それが....
親子」より 著者:有島武郎
苦労を事新しく言って聞かせるのも大人気ないが、そうかといって、農場に対する息子の熱意が憐れなほど燃えていないばかりでなく、自分に対する感恩の気持ちも格別動いてい....
クララの出家」より 著者:有島武郎
あからさまに卑猥な言葉をその若い道士に投げつけた。道士は凡ての反感に打克つだけの熱意を以て語ろうとしたが、それには未だ少し信仰が足りないように見えた。クララは顔....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
導しまして、フランスのブリアン、ドイツのストレーゼマンという政治家も、その実現に熱意を見せたのでありますが、とうとうそこまで行かないでウヤムヤになったのです。今....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
死んだ」から始まって、総統が死に臨み、側近からデーニッツ提督を後継に選んだ炯眼と熱意とを指摘し、そして「ドイツ人は故人の意志を奉じて邁進精進することに於いて、世....
カメラに関する覚え書」より 著者:伊丹万作
肝腎である。しかも絶えず撮影に関するあらゆる機械的改善を、念頭から離さないだけの熱意を持つことが望ましい。 これだけの仕事の幅と深さを謙虚な気持で正視している....
『十八時の音楽浴』の作者の言葉」より 著者:海野十三
だから科学小説がその嗜好に投ずるのである。 いかにこの青少年層が科学小説に対し熱意をもっていてくれるか、それは恐らく今日の多くの編集者も知らないし、多くの作家....
思い」より 著者:伊丹万作
内部において、正しい理念からの改革の必要を予見し、政府の意図をただちに実践に移す熱意と理解を持つものは従業員のほかにはないということについて、一度でも官庁側の了....
雑文的雑文」より 著者:伊丹万作
とは考えられない。ふもとのほうから新しいコースを発見して登つてみようという野心と熱意に欠けているのである。それをなし得るのは新人のほかにはない。 実際において....
暗号数字」より 著者:海野十三
終りまで黙って聞いてくれなくちゃ困るよ」 と、いつになく彼は僕に聞き手としての熱意を強いるのであった。 もちろん僕は大いに謹聴すると誓ったが、これから思うと....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
に失われた国民としての自覚をとりもどし、民主主義的な民族として再建に努力せんとの熱意に燃えておるのであります。しかるに、吉田内閣は、この国民の熱情に何らこたえる....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
来民国革命に依り支那の復興を衷心より待望し、多くの日本人志士は支那志士に劣らざる熱意を以て民国革命に投じたのであった。しかるに革命後も真の革新行なわれず、軍閥闘....