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熱狂的
「熱狂的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熱狂的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
る。今の世に美術無し、というが、これが責めを負うべき者はたれぞ。古人に対しては、
熱狂的に嘆賞するにもかかわらず、自己の可能性にはほとんど注意しないことは恥ずべき....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
たような気性の人で、よく物の分る半面には中々譲らない所があり、場合によると非常に
熱狂的な快男児だった。庄司利喜太郎と云えば無論知っている人がある筈だ。後に警視庁....
「恐竜島」より 著者:海野十三
ままにしておくことは出来ない」 ケンは厳粛《げんしゅく》に言いはなつと、今まで
熱狂的《ねっきょうてき》にあおいでいた眼をふせて、岬のはずれをふたたび見守った。....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ぞっとした。トンネルの入り口に近いところで、ひとりの男が左の袖を眼にあてながら、
熱狂的にその右の手を振っているのである。 わたしを圧迫したその言い知れない恐怖....
「学生と先哲」より 著者:倉田百三
のである。 これは日蓮の生涯を高く、美しくする行持であった。実に日蓮が闘争的、
熱狂的で、あるときは傲慢にして、風波を喜ぶ荒々しき性格であるかのように見ゆる誤解....
「明治の戦争文学」より 著者:黒島伝治
きの事に満つる戦時に於て、文士或は却て筆を収めむとするは何ぞや。」 以て如何に
熱狂的だったかが知れるだろう。今度は、日清戦争のときの比ではなかった。戦争小説は....
「寡婦」より 著者:秋田滋
しい情熱をもっていて、全身がその熱でもえ、それがこの人たちを駆って、とんでもない
熱狂的なことをさせたり、狂気の沙汰とも云うべき献身的なことをやらせたり、果ては犯....
「熱情の人」より 著者:久保栄
の行動を支配したということができよう。先生は冷静な演劇理論の遂行者というよりも、
熱狂的な演劇の殉教徒であられたと思う。明治、大正、昭和の三つのジェネレエションに....
「審判」より 著者:カフカフランツ
ていることが彼をよろこばせ、この静けさのうちにひとつのどよめきが生れ、それは最も
熱狂的な拍手よりも心をそそったからである。 「疑いもなく、この法廷のあらゆる言動....
「断食芸人」より 著者:カフカフランツ
くためには、断食芸人は年をとりすぎていただけでなく、何よりもまず断食にあまりにも
熱狂的に没頭していた。そこで彼は人生の比類ない同伴者であった興行主と別れ、ある大....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
習性として持ち、その緯糸に「タンバアレン」の光彩や「ヴィナスとアドニス」の技巧に
熱狂的な愛着を持つ、そういう頭脳の織物というものは、いったいどんな種類のものだっ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
俺はそんなものを見んように、神信心でもしてやろう」 全大阪の市民は今やまったく
熱狂的に信心深いものとなった。生駒の聖天様も、能勢の妙見さんも、高津神社も、天満....
「耳香水」より 著者:大倉燁子
出すのは夜の十時頃からです。支那人のボーイが各卓子の上にビールや洋酒を運ぶ間に、
熱狂的な、胸を踊らす音楽が始まり、男女の恋心をそそりたて、悩みに火をつけるのです....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
惚の痙攣の中で、それを私はあらゆる変調に多様化しなければならない……」このような
熱狂的追跡と、捕獲され、制御せられ、馴らされたイデーのこのような多様化(mult....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
滅せんとする「殲滅戦」への徹底である。 彼はこの思想を全ドイツ軍に徹底するため
熱狂的努力を払った。彼の思想は決して堅実とは言われぬ。彼の著述した戦史研究等も全....