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熱線
「熱線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熱線の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
もうお察しでしょうが、あの船は、外部からの極めて大きな圧力に耐えるように、そして
熱線を完全に防ぎ、それから放射性物質の浸透を或る程度食いとめるように設計されてあ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
はいささか奇異の感じがある。それから三年後にバルトリ(Bartoli)は、ただに
熱線や光線のみならず輻射エネルギーのあらゆる種類のものは皆圧力を及ぼすということ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
働き、爆発する。非常に大きな音を発し、垂直風圧が地上のものに対して働くばかりか、
熱線を発して灼く。日本家屋は倒壊し、それによる被害者は少なくなかった。
熱線は、身....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
がなければ琅※の如く凝って居る。
日は段々高く上り、次第に熱して来る。一切の光
熱線が悉く此径三尺の液体天地に投射せらるゝかと思われる。冷たく井を出た水も、日の....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
の瞳は、熱い、燃えるような視線を感じるのだった。
愛の、悶《もだ》えの、執着の
熱線だった。
そして、それは、浪路の魂と肉との哀訴《うったえ》だった。
浪路....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
たちのほうを見ながら、エンジンの間にすえつけてある赤外線放射器から、かなり強烈な
熱線をだして、スコール艇長の顔へあびせかけているのだった。その
熱線のおこぼれが、....
「大使館の始末機関」より 著者:海野十三
、身は火薬炉の中に密閉されてしまった。 電気炉のスィッチは入った。じりじりと電
熱線は身ぶるいをはじめ、燻げくさい熱が久振りに人間の膚を慕って、匐いよってきた。....
「原爆詩集」より 著者:峠三吉
ばくばくと拡がって。 空間に堆積する 無韻の沈黙 太陽をおしのけた ウラニューム
熱線は 処女の背肉に 羅衣の花模様を焼きつけ 司祭の黒衣を 瞬間 燃えあがらせ ....
「ヒロシマの声」より 著者:豊島与志雄
お、その被害の生々しい痕跡が市内の至る所に残っている。 眼がくらむ閃光、強烈な
熱線と放射線、狂猛な爆風……。中空には、巨大な松茸形に渦巻き昇る噴煙、地上には、....
「方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
も、大丈夫よ。 末起ちゃんが、護ってくれるあたくしに、なんの変りがあるもんか。
熱線も、近ごろでは良く、希望が持てて来ました。だけど、ひところからみるとたいへん....
「ある完全犯罪人の手記」より 著者:酒井嘉七
、完全な冬支度に火鉢がいる。それが太陽がずっと上り、痛弱の身を突き刺すような強い
熱線が、かっと放射されると、もう立派に夏である。軒の洗濯物は白い煙を立てて、音の....
「線香花火」より 著者:中谷宇吉郎
なく消失するのである。それでは初めまだ温度が充分高くならぬうちに、アーク灯の光の
熱線を火球の片側へ水晶レンズで集光したら、その側から先に火花が出始めるかという疑....