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熱量
「熱量〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
熱量の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
擽《くすぐ》られる時に似た笑い声を出した。
「今Sなる面積を通し、T時間内に移る
熱量をEとするね。すると――好《い》いかい? Hは温度、Xは熱伝導《ねつでんどう....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
法則によれば、外からの輻射を全く反射せずまた通過させない物体が自分自身で輻射する
熱量はその物体の絶対温度(すなわち、摂氏零下二七三度を基点として数えた温度)の四....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
温度計の近くにいたためか、それとも中の機械を運転したためにその各部から発散される
熱量の影響であるかの、何れかです。私の推測では、五十八分に入って来たのは丈太郎氏....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
にした※餅のかけらを噛って、湯をのむだけで、よくも一日十五時間の労働に消費される
熱量を補給し得るものだと考えた。 彼には支那人ほど、根気強く、辛抱強い奴はない....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
うだが――様々な異説が対立していた。例えば光の粒子説や波動説、熱に関する熱素説や
熱量説、等々。だがそう云った諸説の対立は云わば物理学の内部だけの問題であって、必....
「病院風景」より 著者:寺田寅彦
々の手拭やタオルの洗濯したのがその上に干し並べてある。それらがみんな吸えるだけの
熱量を吸って温かそうにふくれ上がっている。 コキコキ。コキコキ。コキコキコキッ....
「浅間山麓より」より 著者:寺田寅彦
真夏の正午前の太陽に照りつけられた関東平野の上には、異常の
熱量と湿気とを吸込んだ重苦しい空気が甕の底のおりのように層積している。その層の一....
「現代小説展望」より 著者:豊島与志雄
屍に過ぎなくなる。作家自身、心意の熱を失ってくるからだ。 あらゆる生物の生理に
熱量が主要な問題となる如く、文芸作品の生理にも
熱量が主要な問題となる。熱を失って....
「文学の曇天」より 著者:豊島与志雄
にも、なお、作者の生活意欲を離れては説明出来ないような、特殊な進展力を人に伝える
熱量を含んでることがある。 かかる
熱量の移植は、文学職工としての技術から来るの....
「乾杯」より 著者:豊島与志雄
工すればよかろう。また、たとい鋼板を扱って、各種の器物を製造するにしても、多くの
熱量を要することだし、その辺の見通しが困難ではあるまいか。すべて山川家のためだか....
「水甕」より 著者:豊島与志雄
ていました。当時新たに世に出てる電熱器は、ニクロム線が露出していて切れ易く、而も
熱量の調節の出来ないものばかりでした。それを少しく改良して、二つの線に切り変えて....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
なので気もちがよかった。折からの雪をとって来て土瓶の中に入れながら、 「なかなか
熱量を要するのでね。融かすには八十カロリイの
熱量をね」 などと言って笑っておら....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
レモン二個、角砂糖一箱、板チョコレート二枚。 (四人の分)米、塩、味噌、乾パン、
熱量食。 キャラコさんは、意想の天才である。このような場合には、たいてい独創....
「チェーホフ試論」より 著者:神西清
。ほかの手紙を見ても、この調子を破るようなものは認められない。つまり十年を通じて
熱量(いやむしろ冷量)に変化はないのだ。愛とチェーホフとの間隔は、終始一貫のびも....
「自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
うと考えているのでございます。この付近といたしましては、年々かの太陽から送られる
熱量は、約六〇〇万カロリーと申されております。そうして、これに対しまして、われわ....